コロナ禍で露呈した、日本行政のデジタル化の遅れ

 質問者の指摘通り、コロナ禍では日本行政のデジタル化の遅れにより生じた、様々な問題が露呈しました。日本は今でこそ他の先進国並みのワクチン接種率を誇りますが、当初は地方自治体ごとに運用のバラつきがあったり、接種者情報が一元管理されていないことから不正に4回接種したという人まで現れたりしました。つい先日も、ワクチン接種状況を把握するために導入された新システムに不具合が頻発しているという報道がありました。

 行政のデジタル化が進んでいるシンガポールでは、ワクチン接種に関しても政府のWebサイトで登録をすればスマホに案内通知が届き、簡単な手続きで予約をすることができます。予約した日時に選択したワクチンセンターを訪問すると10分程度で問診からワクチン接種までが完了し、30分の経過観察を含めても40分程度で一連の流れは完了します。ワクチン接種履歴はマイナンバーで管理されているので、個人の接種状況はTraceTogetherというスマホアプリからも確認することができます。

 これは一例にすぎず、シンガポールでは一つのIDとパスワードで、民間を含めた1400以上のサービスを受けることができます。例えば、書類を提出せずとも民間金融機関の口座を開設することができたり、特定の団体に対する寄付金も自動的に課税所得から控除されたりします。

 シンガポールやエストニアでの行政のデジタル化は有名ですが、日本のような大国とは事情が異なるという反論もあるかと思いますので、本日は世界第2位の人口を誇るインドのマイナンバーであるアドハーと比較してみたいと思います。