世の中に感動を提供しようと事業展開する
磯谷 2021年6月16日の株主総会説明資料でも、豊田章男社長が、「『未来を良くしたい』『自分以外の誰かのために』」。これがトヨタのフィロソフィーであり、『誰ひとり取り残さない』という国際社会が目指しているSDGsに持続的に取り組みます」と述べている(第117回 定時株主総会 招集ご通知(global.toyota))。
稲田 トヨタフィロソフィーを描いた「フィロソフィーコーン」でも豊田綱領がいちばん上に置かれていて、そこから「トヨタウェイ」が展開されています。そしてさらに「幸せを量産する」とのミッション、「可動性を社会の可能性に変える」とのビジョンが導かれています(下図)。
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世の中がトヨタについて語るときには、とかく、表面的にわかりやすい、業務上のノウハウばかりがもてはやされます。しかし背景にある考え方を自身の言葉で語れ、さらにそれを実践するとどのような形になるのかをイメージできた上で、全ての従業員に様々なトライを重ねさせ、常にノウハウを生み出し、それらを修正し、進化させていくのがトヨタのマネジメント組織です。この組織の中にあるDNAが、トヨタの本当の強みですよね。
磯谷 そうだと思うね。
つづく