時代や環境変化の荒波を乗り越え、永続する強い会社を築くためには、どうすればいいのか? 会社を良くするのも、ダメにするのも、それは経営トップのあり方にかかっている――。
前著『戦略参謀の仕事』で経営トップへの登竜門として参謀役になることを説いた企業改革請負人が、初めて経営トップに向けて書いた骨太の経営論『経営トップの仕事』がダイヤモンド社から発売されました。本連載では、同書の中から抜粋して、そのエッセンスをわかりやすくお届けします。
日々の売上を見て、それぞれの部門の責任者は
どう動くことを求められているのか?
一般的に、商材を仕入れて販売、あるいは原材料を仕入れ、あるいは加工して販売する企業の創業者は、毎日、売上日報を確認する習慣があります。
その様子を見ている周りの幹部や側近の社員たちも、
「経営者というものは、売上を毎日気にしなければいけない」
とトップと同じように日々の売上数字を見るようになります。
私自身が経営陣の一角に籍を置くポジションで企業に入る時も、翌日から営業所や店別の売上日報が手元に届くようになることがあります。
もちろん、日々の売上実績を知ることの重要性は十二分に理解できます。しかし、
「週次や月次ではなく、日々の売上を見て、それぞれの部門の責任者はどう動くことを求められているのか?」
については、どの会社に行った時にも毎回、考えさせられます。