新型コロナウイルスの感染拡大によって、働き方や人間関係などに大きな変化があった人もいるのではないだろうか。これからどう生きていくのが自分にとって幸せなのか、立ち止まって考えたくなった人にぜひ読んでほしいのが、『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著 藤田麗子訳)だ。
読者からは、「1ページ目から涙が出た」「すべての文章が刺さった」「大切な人にプレゼントしたい」との感想が多数寄せられている。
星読み係、ヒーラーとして活躍中のyujiさんも「この本は見失っていた自分にちゃんと向き合わせてくれる」と語る。今回はyujiさんに本書のおすすめポイントを聞いた。
「好きなことをやってはいけない」という呪い
――この本では好きなことの見つけ方について書かれていますが、日ごろから好きなことをやってはいけない、と自分の気持ちをセーブしている人も多いと思います。このような気持ちはどこからやってくるのでしょうか?
yuji:それは「呪い」に近いものだと僕は感じます。「こういう立場だから、そんなことはとてもできない」とか「周りがよく思わないだろう」とか、本当は何をしてもまったくかまわないのに、いろんな理由をつけて本当にやりたいことをやることから逃げている。
「社会人というものはこうあるべき」「母親とはこうあるべき」といった、今の人間界にある概念を使って、やりたいことをできない理由にしてしまっています。
僕は逆にそういう概念を破っていくことがある意味人生だと思っていて、今、この時代はそのことに向き合っている真っ最中なんです。
でもこれまでの概念を破るには、この本にも書いてありますが、「がんばらないことを自分に許す」ことをしないと、そこから抜け出せないと思うんです。
「できないこと」は人に任せる
yuji:できることはできるし、好きなことは好きだし、できないことはできないで、周りにお任せするのが僕は一番いいと思っています。
最近、「ホットクック」とか、プロ並みに料理してくれる家電とかも最近あるじゃないですか。
僕の家族はみんな料理が大好きで、僕自身、1年ぐらい前までは「料理を家電に任せるなんてけしからん。料理ってやっぱり手作りのほうがバイブスも乗っかってええやろう」みたいなことをすごく思っていたんです。
でも、苦手な人は別に家電の力とか文明の利器の力を借りて、要するにアウトソースすることによって、自分の空いた時間を自分が好きなこととか、没頭できることに使うのって、むしろポジティブなことだよなと思ったわけですよ。
僕が手料理がいい、と思っているのも、たぶん、手料理を作るのが好きな両親のもとに生まれて、そのバイブスを味わってるから言えるわけで。
料理が苦手だったり、むしろ嫌々だったり、そういうようなファミリーで育った人もいるはず。みんなが得意だったり、好きだったりとは思わないので、そういう人は別にホットクックで全然いいんじゃないのかなって思います。手料理が絶対至上主義みたいな必要はないんだなと。
ホットクックが登場したことで、「手料理じゃなきゃいけない」みたいな、僕の中にあった変な概念が削られたんです。
自分以外の力を使っていい、というのは、ホットクックだけの話じゃなくて、ほとんど全部の領域で言えると思うんですよね。