これは冠婚葬祭ではよくある話なのかもしれませんが、正式に契約をした後に高額なオプション料金を加算しようとし、それを断ると露骨に嫌な顔をしてくることがあります。
打ち合わせが進んでいくと、「既に関係者に葬儀の連絡をしてしまっているし、今さら葬儀社を変えるわけにもいかない。非常に不快だが、葬儀が終わるまでの辛抱だし我慢するしかないか」という状況に陥ります。
絶対見逃してはいけないチェックポイント
この経験をもとに、みなさまに特に注意していただきたいチェックポイントは、冒頭にあげた3つのうちの「①契約後にオプションをつけなくても嫌な顔をしないか、②契約後に担当者が変わらないか」の2点です。
葬儀社にとって、葬儀は毎日の仕事かもしれません。しかし、遺族にとっては一生に一回しかない大事な葬儀です。大切な人を亡くし、憔悴しきった中で段取りをしていくことになります。大手の葬儀社だからといって、担当者まで良いかはわかりません。
小さい葬儀社でも担当者は心のこもった仕事をしてくれるかもしれません。電話口だけで判断するのは難しいかもしれませんが、できれば、実際に担当者となる人とよく話をし、「この人だったら信頼できそう」という直感を頼りに候補を選び、正式な契約の前にオプション内容を確認するといいですね。
また、③の「契約を急かすようなことをしない」も大事な要素です。見積もりの段階で「今すぐ決めてもらえれば割引する」など、契約を急かす葬儀社は、裏を返すと「他社と比べられたら負けるかもしれない」という気持ちの表れです。
自社のサービスに自信のある葬儀社であれば、「比較していただいても結構です。大切なことなので少し時間をかけて考えてください」と余裕のある対応をするでしょう。
(本原稿は、橘慶太著『ぶっちゃけ相続「手続大全」ーー相続専門YouTuber税理士が「亡くなった後の全手続」をとことん詳しく教えます!』を編集・抜粋したものです)