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2021年8月に始まった認定薬局制度。中でもがんなどの専門性が高い疾患の薬学管理に対応する「専門医療機関連携薬局」は全国に79店(21年末時点)しかない狭き門だ。認定を勝ち取った薬局の実態はどうなっているのか。特集『薬剤師31万人 薬局6万店の大淘汰』の番外編では、“お墨付き”を得た専門薬局の収益力に迫った。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)
専門医療機関連携薬局は全国79店
「がんに強い」と説明に自信
「専門医療機関連携薬局に認められ、『がんに強い薬局だ』と患者への説明に自信が持てるようになった。患者の安心感にもつながっている」

そう言って胸を張るのは、クオール薬局聖マリアンナ医大前店の赤坂亮太薬局長だ。2021年8月に始まった認定薬局制度。中でもがんなど専門性が高い疾患の薬学管理に対応する専門医療機関連携薬局は、全国に79店しかない希少な存在だ(21年末時点)。
神奈川県川崎市にある聖マリアンナ医科大学病院のお膝元。周辺には大手チェーンも含め複数の薬局が店を構えるものの、専門薬局の座を射止めたのは今のところクオールのこの店だけだ。
“お墨付き”を得た薬局の利用状況や収支は、通常の薬局とどう違うのだろうか。