感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!
悪口をいう人の裏事情とは?
きょうのひとことは、
「なぜ批判しているのかを考える」
有名人のスキャンダルをしょっちゅう目にしませんか?
そうしたスキャンダル系のニュースを目にしたときの反応は、大きく2つに分かれます。
1つは、ニュースの内容をほぼ真に受けて、「酷い人だな」とか「最悪だな」とか思ってしまう人。
もう1つは、「なぜこの人を叩く記事が出たんだろう」と思う人。
この2つの反応のうち、どちらのタイプがさまざまな物事にうまく対処できるかといったら、後者のほうなんですね。
誰かが誰かの悪口を書いたりしているときは、なんらかの「裏事情」があります。
この例でいうと、誰かの評判を貶めたいから悪口を書いているケースが考えられます。
そうでなければ、わざわざ第三者に特定の人の評判を貶める内容を広める必要はないからです。
もしなんらかの問題を解決したいときには、本人に直接伝えて改善をはかればいいわけです。
スキャンダルだけでなく、日頃の生活で耳にする誰かの批判や悪口も、そのことを真に受けて、批判されている人のことを評価してしまっては、バランスにかけてしまう判断となります。
それは批判している人から見た一方的な評価なのであって、ふたりの相性が悪かったり、なにかもめている可能性も十分にあるわけです。
そういう裏事情を想像できず、真に受けてしまいがちな人は、都合のいい部分だけを切りとって書いたり話したりする印象操作に乗っかりやすい傾向があります。
じつは、当人はなにも悪くないのに、誰かから聴いた批判や悪口をほかで吹聴したりして、間違った情報の流布に加担することにもつながります。
さらに、こういう人は、本質的な問題点を見落としやすい傾向もあります。
誰かが誰かの悪口や批判をいったり書いたりするのは、その人の評判を落としたいということが本質です。
その本質を見定めて、「なぜ評判を落としたがっているのだろうか」と考えられるようになれば、いろんな物事にうまく対処できる可能性が高まるでしょう。
ポイントの1つは、誰かの悪口や批判をする人がいたら、そのことを真に受けず、ちょっと距離をおいて考えてみるようにすることです。
「この人はなぜ他人の評判を貶めるようなことを口にしてるんだろうか」という観点で考えてみることで、その悪口を真に受けることも、悪評を広めることに加担することもなくなります。
そういう観点がなく、ついつい同調してしまうと、最終的には自分に跳ね返ってきたりして、結局はあまりよくないことにつながりかねません。
また、自分自身が誰かともめたときも、そのもめた相手の批判や悪口を第三者にいう必要はないということでもあります。相手を貶めたいという自分の攻撃性の現れであることを自覚しましょう。
他人の評判を貶めたところで最終的にはなんらかの形で自分に跳ね返ってくるでしょうし、新たなトラブルのタネを蒔いているようなものです。
そして、他人の批判を耳にしたときは、冷静になって「なぜ他人の悪口をいっているのか」という視点を持つ。いちばんいいのは、受け流すということでもあります。
きょうのひとことは、
「なぜ批判しているのかを考える」
でした。
参考になったかしら?