コロナ禍のリモートワークなど生活スタイルの変化により注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったこと。特に、20~30代の若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増した。そんな状況の中、つみたてNISA本の決定版ともいえる『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(中野晴啓著、ダイヤモンド社)が3月16日に発売。本連載では、つみたてNISAを利用して長期投資や資産形成をしてみたいという人に向けて、失敗しないつみたてNISAの賢い選び方・買い方について、同書から抜粋して公開する。「つみたてNISAってなに?」という投資ビギナーの人でも大丈夫。基本的なところからわかりやすくお伝えしていくので、ぜひ、お付き合いください。

今から始めるなら、「一般NISA」と「つみたてNISA」のどちらがいいのか?Photo: Adobe Stock

新NISAは、二階建てになる

 では、これからNISAで資産形成をするとしたら、「一般NISA」と「つみたてNISA」のどちらを選べばいいのでしょうか。ここでは2024年からスタートする「新NISA」を前提にして考えたいと思います。

 結論から先に申し上げるなら、これから資産形成を始める人は、つみたてNISA一択でいいでしょう(下図)。

 本来なら2023年までが投資可能期間だった一般NISAは、2024年から登場する新NISAとして2028年まで命脈を保つことになったものの、制度設計は一般NISAと大きく異なるものになります。

 簡単に説明すると、新NISAは以下の図のように二階建てになります。

 どういうことかというと、非課税枠は一般NISAの年間120万円から122万円に増額されます。

 しかし、1階部分で年20万円分をつみたてNISAの投資対象である投資信託を購入しないと、2階部分で上場株式や投資信託、ETF、J-REITなど年102万円分を購入できないのです(下図)。