ニュースで見聞きした国、オリンピックやW杯に出場した国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。大人の教養として世界の国々を知ろうと思った時におすすめ1冊が『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)だ。世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。本書から特別に一部を抜粋して紹介する。(初出:2022年5月8日)

バルカン半島の国々(『読むだけで世界地図が頭に入る本』より)バルカン半島の国々

スロベニアってどんな国?

 スロベニアはバルカン半島の北部に位置し、北はオーストリア、東はハンガリー、南はクロアチア、西はイタリアと国境を接する国です。

 北部のオーストリアとの国境沿いはアルプス山脈の東端にあたり、ドナウ川の支流サヴァ川が流れます。

 国土の62%(2017年)が森林で、ヨーロッパの中でもとくに自然の豊かな国です。

 ジュリア・アルプス山脈のトリグラウ山は国内最高峰で、国家のシンボルであり、スロベニア唯一の国立公園であるトリグラウ国立公園の中心に位置します。

 南西部には「カルスト地形」の語源となった石灰岩できた台地が広がり、総延長が20km以上もあるポストイナ鍾乳洞があります。

トリグラウ国立公園 Photo: Adobe Stockトリグラウ国立公園 Photo: Adobe Stock

旧ユーゴスラビアからの独立

 スロベニア国民の83.1%(2002年)がスロベニア人で、他にセルビア人、クロアチア人が居住しています。

 第二次世界大戦後、セルビアなどとともに社会主義体制のユーゴスラビア連邦を結成しましたが、セルビア人との対立などから、1991年に独立しました。

 1992年にクロアチアボスニア・ヘルツェゴビナとともに国連に加盟、2004年にNATOとEUに加盟しています。

バルカン半島 分離独立の歴史(『読むだけで世界地図が頭に入る本』より)バルカン半島 分離独立の歴史

旧ユーゴスラビアの中で最も工業化の進んだ国

 旧ユーゴの中では最先進工業国で、一人当たり国民総所得は中東欧で最高水準です。

 主産業は自動車などの輸送機械・電気機器・医薬品・金属加工で観光も重要な産業です。

 輸出の約75%がEU向けで、2007年にユーロを導入しました。農業ではホップ(ビールの原料)の栽培が盛んで世界第7位(2019年)の生産量です。

スロベニア共和国

面積:2.0万km2 首都:リュブリャナ
人口:210.2万 通貨:ユーロ
言語:スロベニア語(公用語)、セルボクロアチア語
宗教:キリスト教57.8%
隣接:オーストリアハンガリークロアチアイタリア

(注)『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)、CIAのThe World Factbook(2022年2月時点)を参照

(本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)