増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】努力が100%報われるたった1つの考え方

「努力」が苦手なアナタへ

きょうのひとことは、
「報われない努力は1%もない」

「努力」という言葉で、どんなことを連想しますか?

なんとなく辛くて厳しい印象を持つ人が多いかもしれませんね。辞書的にも、「目標の実現のため、心身を労してつとめること。ほねをおること」(グーグル日本語辞書=Oxford Languages)と、なんとなく大変そうな印象を受けます。

それだけに努力をすることが、ちょっと苦手な人は多いです。それはそれでいいんです。ただし、なぜ苦手かを考えていくと、努力に対する印象が変わって、努力を楽しめるようになります。

コツコツと努力すること自体は、ややもすれば面倒くさかったり大変だったりしますし、そもそも努力が実るかどうかはわからないのだから、努力しがいがないとも考えがちです。

確実に努力が実るのであれば、努力のしがいもあるのですが、実るかどうかわからないところに、努力することへの壁が立ちはだかっているともいえるでしょう。

そこで、こう考えてみましょう。努力というのは、「うまくいくか」「勉強になるか」のどちらかしかない。つまり、「努力は100%報われる」と考えるのです。

努力が無駄にならないと思えば、誰だって努力したくなるのではないでしょうか。もし、うまくいかなかった場合、「ここがこううまくいかなかったから、次はこうすればいい!」というふうに確実に成長するんですよね。

次になにかやるときには、うまくいく確率が上がるわけですし、そもそもやってみないとわからないことが、たくさんありますから、とにかくやってみることで得られる果実はいっぱいあるんです。

やってみて得たものは、とても大きな情報や財産になり得ます。世の中にはいろんな努力をして、それで積み重ねてきたノウハウを武器に、インフルエンサーになったり、独立起業したりする人がいるわけです。つまり、そこに需要が生まれるということです。

そういう人は、すべてがうまくいったわけではなく、むしろうまくいかなかったこと、つまり努力して勉強になったことが多いでしょう。ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長も著書『1勝9敗』で、数多くの失敗から学び、次に生かして成功につなげてきたことを綴っています。ちなみに米フォーブス誌が発表した2022年版の世界長者番付で、柳井さんは日本人トップの資産額261億ドル(約3兆3930億円=1ドル130円換算)となっています。

もちろん、うまくいっても勉強になるのですから、少なくとも努力は確実に勉強になるんです。そうこうしているうちに、自分のいろんな考えや取り組みが結実して、大きな成功につながることもあるわけです。

さらに「こうすればうまくいくんだ」という自分なりの成功法則みたいなことも得られます。努力をして失敗しても絶対に無駄にはなりません。「うまくいくか」「勉強になるか」の2つしかないからです。

そう思えば、努力に対する抵抗感が減りますし、努力をすることによって必ず大きな果実が得られるのです。そう考えると、努力はむしろ「やらなきゃ損」と思えてきますし、いろんなことにチャレンジして人生を楽しめるようにもなるでしょう。

仕事でもプライベートでも、「うまくいくだろうか……」と不安を抱えながら努力している人もたくさんいらっしゃると思いますが、胸を張って続けてください。もちろん疲れすぎたら元も子もないので、そんなときはお休みしてくださいね。

アナタが、いまやっている努力が無駄になることは絶対にないどころか、うまくいかなかったとしても、それが別の形で果実となって報われます。

きょうのひとことは、
「無駄な努力は1%もない」
でした。

参考になったかしら?