生きていれば、不安や悩みは尽きない。寝る前に考え込んでしまって、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉の数々。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が苦しくなったとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【Twitterフォロワー30万人超の精神科医が教える】<br />「他人の目」が気になって<br />振り回されてしまいがちな人へ

情報は極端なほうが伝わりやすい

自分がどう思われているかを気にする人は少なくありません。つまり「他人の目」が気になる人です。とくに自分が悪いように思われているのを知ってしまったりすると、とてもショックを受ける人もいます。しかし、そもそも、そんなことを思う必要はないんです。

人は誰かを評価するような話をするとき、白黒つけがち。「すごい」もしくは「ダメだ」と、どちらかにふり切る話をしがちです。わかりやすく話を明確にして、メリハリをつけたほうが伝わりやすい。そのことを経験的に知っているんですね。

しかし、人はいろんな面があって、素晴らしい面もあれば、そうでもないところもあるもの。ちょっとダメなところがある人だって、全面的にダメだってことはないわけです。いいところもあれば悪いところもあるけれど、話としては極端なほうが伝わりやすいから、極論としてどちらか一方を切りとったほうが伝わりやすいのです。ときには正しくないのに正しいかのように「曲論」として、話をねじ曲げて伝えてしまうケースだってあります。

ひとり歩きしやすい情報とは?

褒められたら喜ぶし、悪くいわれたらショックを受ける。それは同じ人でもいろんな角度から見ることによって、さまざまな面が切り抜かれて話されがちだということです。YouTubeの切り抜き動画も、いろんな話がある動画の断片を切り抜くからこそ注目が集まる。それと同じようなものかもしれません。

人の生き方なんてコロコロ変わるものですから、そもそも人の評価なんかできやしないんです。だから、自分のことをとやかくいうこと自体、気にする必要がないというのが、結論です。

自分に対する評判というのも、よいところと悪いところがあれば、どちらか極端なほうがひとり歩きしやすいもの。なぜなら、情報としてわかりやすいほう、極端なほうが伝わりやすいからです。そう認識しておくだけで、心がちょっとラクになると思います。

『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。