不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
忙しいアピールをするうざい人の特徴
自分がどれだけ忙しいかをアピールしてくる人、アナタのまわりにいませんか? そういう人にありがちなのが、なんでもかんでも仕事を抱え込んで時間を費やしたわりには、結果がともなわないケースです。
「アウトソーシング」(業務の一部を外部に委託すること)という言葉は、みなさんご存じだと思うんですけど、自分がやらなくてもいいことは、それができる人に外注するという考え方は大切です。
自分にしかできないことは自分でやるべきですが、そのほかは外注して、他人に任せたほうがいいんです。そうすることによって自分の負担が減って、自分にしかできないことに集中できるから、いろんなことが効率化されます。なにより、自分の強みを最大限に発揮できるようになります。
他人に任せるのは悪いこと?
でも、どちらかというと、人に任せることが悪いことのように漠然と感じている人も多いです。だから、必要以上に仕事を抱え込んで、心身に異常をきたすケースも出てくるわけです。
自分が苦手とすることやできないことは他人に任せようという考え方は、子どものころには前向きに教えられてこなかったんじゃないか思うんです。「自分でできることは自分でやらなければいけません」といった教えのほうが優勢だったような気がします。
それがビジネスの世界では、業務の一部を専門性の高い外部の組織にアウトソーシングすることによって、業務を効率化したり生産性を高めたりする。どこからか発想が転換するんですよね。
自分でやること任せることのバランス
子どものころは、まだ自分にできることが少ないから、自分のスキルを高めるために、いろんなことやってみましょうというのは理にかなっています。
いろんなことにチャレンジしてみてこそ、自分の強み・弱みがわかってきますし、それに応じて自分の進路も見えてきます。それが大人になるにしがたって、自分の強みややるべきことがわかってくる。そうすると自分の強み以外は外注して、効率なり生産性を高めようという発想に転換してくるのも理にかなっているんです。
だからといって、苦手なことをまったくやらなくていいかっていうと、ちょっとはやったほうがいいと思うんです。というのも、自分が得意じゃないことを他人に任せるにしても、自分で少しやってみることによって、どこがどう苦手で、どれくらいの加減を人に任せればいいのかっていう感触がつかめるようになるんですね。
そういう意味では、自分にできることと、他人に任せることをきっちり分けるというよりも、その両方のバランスをほどよく保つ必要があります。
丸投げしていいわけではない
苦手なことがわかりきっているのに、ムダに時間を費やして一生懸命パーフェクトにやる必要はありません。ちょっとやってみて、「これはどこまでやって、どこから人に任せるか」という加減を頭のなかに置いておくべきでしょう。
また、アウトソーシングするといっても、丸投げしていいわけではありません。他人に任せるっていうことは、その外注システムを統括管理しなければいけないということです。要は、他人に任せたものがちゃんとできているかどうかを管理するということです。
もしアウトソーシングしてトラブルが起きて自分がやっていたことが全部パーになると、イチからのやり直しになりかねません。だから、苦手なことでもちょっとは自分でやって感触をつかんでおくことは大切なんです。
極端な発想はやめましょう
自分でやらなくていいことまで全部自分でやろうとして心身に異常をきたしたり、なんでもかんでも他人に任せて管理が行き届かなくて結局失敗するとか、そういう極端なことが起きかねません。
だから、自分にできないことは他人に任せるという発想のバランスをつねに意識しておくことが大切です。少なくとも、「全部自分でやらなくてはいけない」という発想にとらわれてきた人は、その発想をいったん捨てたほうがいいでしょう。
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