不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />怒りという“感情のゴミ”を抑えられない人は要注意…<br />無意識に他人を攻撃する人から身を守る<br />“たった1つの方法”

攻撃的な人への対処法

アナタのまわりに攻撃的な人っていませんか? なんとなく言葉のはしばしにトゲがあったり、ものの言い方が否定的だったり、よく反論したりする人です。

普段は優しいタイプなのに、ときに怒りを抑えられず、感情をあらわにする人もいます。そういう人は、いくら論理的で、話に理屈が通っていたとしても、なるべく関わらないようにしたほうが吉です。

自分のことは棚に上げて、いかに相手に問題があるかということを攻めてくる一面があるということ。いざとなったら、ドヤ顔でもっともらしいことを言ってきたりする。自分は悪くないと思っているし、一見すると筋が通っているようにも思えるからタチが悪いんですね。

「理屈」も「屁理屈」も大差なし

理屈を並べるということは、ある一定の知的レベルがあればできることなんです。いま「理屈」って言いましたけれど、半ばこじつけの「屁理屈」も大差ありません。

なぜなら、理屈も屁理屈も、つねに後づけだからです。つまり、理屈も屁理屈も、すでに起こったことについて、後からさかのぼって、言いたいことをつけ加えればいいのです。

それが納得性が高ければ理屈であり、納得性が低ければ屁理屈、それだけの違いです。ある程度の知的レベルがあれば、理屈も屁理屈も論理的につくり上げることができるわけですね。それをどれだけ上手につくれるかれどうかの違いだけです。

他人への攻撃性は“自滅への道”

いずれにしても、それが攻撃的な方向に出やすい人はいます。そんな人の近くにいると、悪い影響を受けてしまって、自分も攻撃的な性格になりやすいです。なんらかの問題が起きたとき、相手を攻撃することによって気持ちを整えようとする癖がついてしまうんです。

そもそも人間は“社会的動物”で、お互いに助け合うことで長い歴史を生き延びてきました。そのために言語が生まれたという背景があります。それなのに相手を攻撃するために言語を使うなんて、よろしくないことですよね。

それが発展すると、つねに怒りを抱えてイライラしている状態が“標準モード”になってしまう可能性があるわけです。相手を攻撃することで気持ちを落ち着けられるかもしれませんが、それだと当然、アナタのまわりから人が遠ざかりますから、幸せにはなれません。

攻撃的な人には近づかないのが一番

攻撃性というのは恐ろしいもので、ある種の爆弾みたいなものでもあります。その爆弾を相手に向けて投げつけてるつもりでも、それが爆発する場所を間違えると、自分にも仲間にも被害が及ぶことがあるんですね。

そんな生き方をしていても、ちっとも楽しくないはず。だから、攻撃的な人には、基本的に近づかないほうがいいんですね。攻撃的な一面が露呈した時点で、ちょっと距離を置いて様子見するくらいでちょうどいいでしょう。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。