経営コンサルタントの神田昌典氏が、アメリカで百年以上続く売れるコピーライティング技術を日本で普及させ、はや25年。その集大成が『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。東証プライム上場社長で現役マーケッターの木下社長が、「3520円はタダみたいなものだ」と強力推薦する本が話題になっている。スマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介する。
「コマーシャルインサイト」の定義
コピーライティングでは「顧客の頭の中にある言葉」を使うのが基本だが、さらに進んだ技術がある。
それは、「まだ言葉になっていない読み手の深層の欲求」を言葉で表現することだ。これを「コマーシャルインサイト」という。
「コマーシャルインサイト」は、『隠れたキーマンを探せ!──データが解明した最新B2B営業法』(ブレント・アダムソン+マシュー・ディクソン+パット・スペナー+ニック・トーマン著、神田昌典+リブ・コンサルティング日本語版監修、三木俊哉訳、実業之日本社)で紹介されている概念だ。
「コマーシャルインサイト」は深い概念だが、次のことだけは覚えておこう。
・「なんと!今までの自分の考えは間違っていたのか」という読み手(顧客)のハッとした気づき
・読み手(顧客)自身さえも気づかなかった問題を指摘
・熟知しているはずの読み手(顧客)に思いもしなかった知見を教える
つまり、読み手(顧客)が「あっと驚く」、究極の意外性といえる。
似たような商品・サービスがあふれる現代では、読み手(顧客)は、他と比べて何がどう違うのかを理解することは難しい。どれも同じに見えてしまう。
ほんのちょっとの差別化をうたったところで、「はい。知ってます」「またこれか」という反応になってしまう。
そんなときに、自ら信じて疑わなかったことが、実は間違っていたとなれば、いてもたってもいられなくなり、行動(購買)への大きなインセンティブに変わる。
読み手(顧客)が、今すぐ行動しなければ!という衝動に駆り立てられるインパクトを与えるのが、「コマーシャルインサイト」なのだ。
「コマーシャルインサイト」を見出すのは容易ではない。
だが、これを見出せれば、マーケットを一気に広げられ、成熟産業の既存事業を再び成長軌道に乗せられる。ものすごいインパクトがあるのだ。
「株式会社メカ」の面白い事例
「コマーシャルインサイト」の面白い事例がある。
株式会社メカは、飲食店向けの食用油のろ過機を製造販売しているメーカーだ。
メカのろ過機を使うと、油の鮮度が保たれるので、揚げ物の美味しさが引き立つ上、油の交換頻度が減ってコスト削減も期待できる。
「『美味しさ』『コストダウン』という売りを武器に、メカはこの分野のリーディングカンパニーにのし上がった。しかし、開発から20年近く経ち、成長は鈍化していた。そのため、新しく就任した二代目社長が、ろ過機に代わる新規事業を開発しなければいけないと考えていた。
だが、実際には、飲食店向け食用油ろ過機の市場は、競合他社が次々と参入し、価格競争を繰り広げていた。
見方を変えれば、まだまだ有望だということだ。
そこで、メカの開発チームは、さまざまな顧客や関係者に、食用油ろ過機についてヒアリングした。すると、あるキーワードに行き着いた。それは、『安全性』だ。
食用油に関して、飲食店が抱える一番の痛みは『油の交換』にあった。
通常、閉店後の深夜に行う油の交換作業は、油が冷めるのを待てないので、熱いうちに交換するケースが多い。しかし、業務で使う油の量は重さも相当なものだ。交換中にやけどをする事故も少なくなかった。
ある飲食店では、閉店後に、重く熱い油を終電までにバックヤードに運ばなければならなかった。それが嫌で辞めていくアルバイトスタッフも少なくなかったという。
そうした『痛み』から従業員たちを救ったのが、メカのろ過機だった。これさえあれば、ボタンひとつで油をろ過できるので、従業員を危険にさらさずに済むし、深夜残業も減る。
こうした『安全な職場環境』を求めるニーズに気づいたことで、メカは、ろ過機の売り方を変えた。『美味しさ』『コストダウン』を前面に出すのではなく、『安全性』を訴求し始めたのである。すると、口コミで広がり、生産キャパシティが追いつかないほど売れるようになった」(『マーケティング・ジャーニー──変容する世界で稼ぎ続ける羅針盤』神田昌典著、日本経済新聞出版)。
こうして爆発的に市場を拡大することに成功したのだ。
そして、そのコンセプトをまとめたのが次のLPだ。
このように、読み手(顧客)が常識だと思い込んでいることに関して、実は違っていると断言できるアイデアがないか、一度探してみるといいだろう。
PS.1.『コピーライティング技術大全』の活用法を解説したセミナー動画をご覧いただけます。
(この動画は予告なく終了することがあります)
PS.2.本書の巻頭・巻末には、あなたの売上を劇的に上げる4つの最強の武器…【PMMサーチシート】【PMMセルフチェックシート】【「BTRNUTSS」見出しチェッカー】【PASBECONAテンプレート】を書籍初公開しました。
そしてこのたび、【広告評価プログラム】について特許を取得しました。
これら4つの武器は、四半世紀の叡智を凝縮したもので、即効性と再現性が担保されています。
(本原稿は、発売たちまち大重版となった、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)
『コピーライティング技術大全』は、25年間、再現性実験を繰り返してきた、本物の技術が一冊凝縮。東証プライム上場・現役マーケッター「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長も、「この本は、100万円以上の価値がある!」と評しています。ぜひチェックしてみてください。
【著者】神田昌典(かんだ・まさのり)
日本最大級の読書会「リードフォーアクション」発起人、NPO法人 学修デザイナー協会理事
上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。戦略コンサルティング会社、米国家電メーカーの日本代表として活躍後、1998年、経営コンサルタントとして独立。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、“日本のトップマーケター”に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。2018年、マーケティングの世界的権威の「ECHO賞」国際審査員に選出。2019~2020年、古田土会計が評価する「社長の成績表」で2年連続No.1に。現在、ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。おもな著書に『
稼ぐ言葉の法則』『
60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則』『口コミ伝染病』、監訳書に『
ザ・コピーライティング』『
伝説のコピーライティング実践バイブル』『
ザ・マーケティング【基本篇】』『
ザ・マーケティング【実践篇】』、監修・解説書に『
最強のコピーライティングバイブル』などがある。
【著者】衣田順一(きぬた・じゅんいち)
マーケティング・コピーライター、アルマ・クリエイション株式会社コンテンツ戦略室 ディレクター
大阪市立大学文学部卒。鉄鋼メーカーの住友金属工業株式会社(現・日本製鉄株式会社)入社。製造業向けB to B営業と営業企画部門を経験。営業室長、企画部上席主幹(部長級職位)として組織をリード。脳性麻痺の子どもへの対応からテレワーク(在宅勤務)を志向。時間と場所の自由が利く、セールスコピーライターという仕事に出会う。商品の魅力を文章で表現し、クライアントと買った人両方に喜んでもらえる点に惹かれると同時に、営業と企画の仕事との共通点も多く、これまでの経験も活かせると考え、セールスコピーライターになる。現在は、社内の各種ライティングやコピーライティング関連講座の講師を担当。これまで800人以上にのべ3500回以上のコピーのフィードバックを実施。著書に『売れるコピーライティング単語帖』(神田昌典との共著)がある。
【著者・神田昌典からのメッセージ】
本書は、私が25年にわたり実践してきた、ネット・スマホ時代に完全対応したコピーライティング技術の集大成だ。
「焼け野原に立たされたとしても、翌日には紙とペンだけで稼ぎ始める力」を本書で届けたい。
私たちが、長いキャリアにおいて価値を提供し続けるには、読解力に加え、次の4つの力が必要だ。
「どうすれば、情報を正しく判断できるのか?」【判断力】
「どうすれば、自分ならではの価値をつくれるのか?」【思考力】
「どうすれば、その価値を、必要な相手に伝えられるのか?」【表現力】
「どうすれば、広く遠くまで届けられるのか?」【発信力】
このように判断・思考・表現・発信という相互に連動する力、すなわち自分の意志で生きる力については、不当に軽視されてきた。
本書では、この「4つの力」が身につくコピーライティング技術100を初めてお伝えする。
日本の広告事例画像40点以上、図表120点以上を掲載。
紙・スマホ・ウェブに完全対応。
書籍初公開のオリジナルツールも多数盛り込んだ。
私自身、この世界で四半世紀、25年の集大成のつもりですべてをぶち込んだ。
心して読んでほしい。そして現場でとことん活用してほしい。
必ずや今、苦しみ悩みもがいている、あなたのお役に立てるはずだ。
【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】
【東証プライム上場社長で現役マーケッターの木下社長が衝撃生告白】
「この本は、100万円以上の価値がある」
「この本を読めば、ABテスト100回分を節約できる。3520円はタダみたいなものだ」
「4時間かけて読むことで、クリエイティブに悩む時間を400時間削減できる」
「WEBクリエイティブをやっている人にとっては“すぐに使えるノウハウ"が満載。
正直、同業者の私の立場からすると、読者のスキルが“すぐ"に上がるので競合が増え、あまり売れてほしくない(笑)」
「誤解してはいけないのは、“いい文章を書く技術"の本ではなく“ネットで最も成果を上げるためのコピーライティング"に特化している内容なのだ。ここを間違えてはいけない。ちまたにあるコピーライティング本とは根本から違うのだ」
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『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』おもな目次
★はじめに(神田昌典):生きる力の源泉となる、すべての社会人のための国語力
★【解説付】おもなコピーライティング用語105
★本書で扱うコピーライティング技術100
★第1章:コピーライティングで売上が上がる理由
★第2章:インパクトのある見出しをつくる8要素「BTRNUTSS(バターナッツ)」
★第3章:LP・セールスレターは組み立てるもの
★第4章:刺さるコピーの正体はPMM(Product Market Matching)
★第5章:人を動かす文章の構造「PASONA(パソナ)」がウェブ時代に深化した「PASBECONA(パスビーコーナ)」
★第6章:PMMを見出す「PMMサーチシート」
★第7章:成約率を高める32のライティング技術
★第8章:インターネットで活用するコピーライティング技術
★第9章:神田昌典コピーライティング至言29