スキルの成長は、もちろん大事です。しかし、それ以上にマインド、別の言葉で言えば、心の成長が大事だと語っていた経営者は少なくありませんでした。
若い人には、ぜひ知っておいてほしいことです。
権力を手にすれば
常に試され続ける
どうして「スキル」よりも「マインド」なのか。どうして人間力を高めなければいけないのか。それをはっきりと教えてもらった経営者への取材がありました。
例えば、組織にいてポジションを得ていく。それは、権力を手にしていく、ということです。部下を持ち、さまざまに指示をする権限を持つ。あるいは評価する権限を持ったり、人事権を持ったりする。巨額の予算を行使することもできる。
その経営者は、ここで人間力が問われることになる、と言いました。
権力は、正しく行使すれば組織運営にとても意味のあるものになりますが、そこを間違うと、とたんに組織の歯車が狂いはじめることになります。
判断基準が「会社のため」ではなく「個人の好み」になり、個人的な感情から評価を歪めてしまったり、人事権を振りかざして部下を萎縮させてしまったり。
権力を手にすれば、常に試され続ける、と彼は言いました。ひとつ試され、次のステップに進むと、さらに大きな権力にまた試される。これがずっと続いていくのだと。