「ズバ抜けて仕事が速いよね」と言われる人には、どんな共通点があるのだろうか。
そこで参考になるのが、『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』。
ベストセラー精神科医の樺沢紫苑氏やミリオンセラー公認会計士の山田真哉氏も絶賛。
副業術、転職術から上司に振り回されない方法まで、サラリーマンの悩みを一気に解決してくれる本書の著者は、登録者66万人超えの「サラリーマンYouTuber」サラタメさん。名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法が凝縮された本書は、「仕事術の百科事典」とでもいうべき究極のビジネス書だ。
今回は、「仕事が速い人になるための方法ベスト3」をサラタメ氏が解説する(構成:川代紗生)。

【これがベスト3】<br />「残業まみれ」を「定時帰り」に変えてしまうシンプルな習慣Photo: Adobe Stock

「定時で帰れる人」と「毎日残業に追われている人」の差

―サラタメさんの著書『シン・サラリーマン』の中に、「作業を効率的に進めるには、『スピード』より『順番』が大事」という言葉がありました。

 一つひとつの仕事の作業スピードが速くなくても「仕事が速い人」になることは可能、ということでしょうか

サラタメ:「一つひとつの作業にかかる時間を短くする方法」を探す人は多いのですが、実は、人間の作業スピードそのものに大差はないんですよね。

 それなら、定時で帰れる人と、毎日残業に追われている人の差がどこに出るか。

 それは、仕事をする「順番」を間違えないことなんです。

―なるほど。一つひとつを速くできるように、急いで仕事することばかり考えなくてもいいんですね。

 では、「仕事が速くなる具体的な方法」ベスト3を挙げるとしたら、何でしょうか

第3位:「毎朝、時間割をつける」

サラタメ:残業が終わらない人に共通するのは、「今日は何をやろうかな」と迷う時間がめちゃくちゃ多いこと。

 なので、朝一番に、30分単位の綿密な時間割をつくることを習慣化しましょう。

 仕事にダーッといきなり取り掛かるのではなく、「順番」を決めるんです。

・先にデータ収集の依頼をしてから、資料作成を進めればよかった
・先輩に教えてもらいながら作業しようと思っていたが、外出でいなくなってしまった

 なんてこともよくありますよね。

「順番」を間違えるだけで、平気で2~3倍もの時間がかかってしまうことも。

 覚えておいてほしいキーワードは、「朝の自分は上司・それ以降の自分は部下」。

 私もいつも心がけていることですが、「朝の自分がこれからの自分に指示を出す」イメージで計画を立てています。

 朝に「上司モード」になってしっかり計画を決めておけば、業務開始後は思考停止でOK。

「部下モード」の自分がガンガン、タスクをこなすだけ。

―上司と部下、二人の自分を使い分けるんですね。

サラタメ:そうなんです。

 時間割をつくるモーニングルーティンには、「締切効果で作業スピードアップ」「定通りに作業を終えられたか毎日チェックすることで、予定の立て方がうまくなる」など、メリットだらけ。

「仕事が遅い」という悩みがある人は、まずはここからはじめてみるといいと思います。

第2位:「会議を仕切る」

サラタメ:「時間割をつくる」習慣が当たり前になってきたら、次は「会議のムダ」削減に挑戦してみましょう。

 たとえば、資料を読み上げるだけの会議が業務を圧迫しているのであれば、上司に相談してみる。

 立場的にOKなら、自分でファシリテーションしてしまうのもいいと思います。

 若手のうちからグイグイいくのが難しく感じられる人は、まずは「議事録のために、決まったことを確認させていただけますか?」など、簡単な一歩からでもいいと思いますよ!

第1位:「断る」

サラタメ:これは、基本的には「時間割をつくる」「会議を仕切る」の両方ができることが前提になります。

 というのも、「断る」ってやっぱり難しいじゃないですか。とくに若手の頃って。

―いや、簡単には断れないですよね……。

サラタメ:新入社員のうちから断りまくってたら「なんだあいつ」ってなりますからね(笑)。

 だからこそ使えるのが、「時間割」と「会議コントロール術」。

 上司から突発的な仕事を依頼されたときも、綿密な時間割があれば、それを上司に見せながら、「今の業務が8時までかかりそうなんですが、どちらを優先させますか?」と、ムリなく交渉することができます。

 会議についても同様。

 自分にコントロール能力があれば、打ち合わせも短縮したり、「まずはメールで」とうまく断ったりできるようになります。

―全部できるようになるのが理想ですね。

 難易度的にも、第3位から順番にトライしていくといいでしょうか

サラタメ:そうですね。最終ゴールは、「あいつが断るならしょうがないかな」と周囲に認められるような存在になること。

 そのために、今回紹介した

・第3位:毎朝、時間割をつくる
・第2位:会議を仕切る
・第1位:断る

 の3つを少しずつ習慣化していきましょう。

(本原稿は、話題沸騰のサラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』の内容をもとに、新たに著者がインタビューを受けたものです)