快適性もハイレベル。凹凸乗り越え時の入力の少なさはもちろん、抑え込むのではなく逃がすようなショックの吸収性により、優しく、しかもフワフワではない乗り心地を実現している。車両重量や前後の重量バランスの違いからか、足の動きは、純エンジン車はスッキリした印象、ハイブリッドはシットリ感が際立つイメージである。
新型シエンタは
“理想のお父さん”のような1台
運転支援デバイスは第3世代となる最新のトヨタセーフティセンスをコンパクトクラス初搭載。リスクを先読みして運転操作をサポートする“プロアクティブドライビングアシスト”は、先行搭載したレクサスNXやノア/ヴォクシーよりも制御は滑らかに感じた。
全車速追従機能付きクルーズコントロールは電子シフトを採用するハイブリッドZに限り停止保持機能付き。メカシフトの他グレードは停止保持機能なしだ。
新型シエンタは、見た目は小柄で優しいけれど、中身は真面目で芯の通った強さを持つ“理想のお父さん”のような1台である。価格は旧型比でアップしているが、性能向上や装備充実を考えると、むしろお買い得に感じる。
(CAR and DRIVER編集部 報告/山本シンヤ 写真/山上博也)