頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。そんな人におすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。27歳入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、シンプルな6つの習慣にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。
誰でも1位になれる
シンプルな6つの習慣
本書では、誰でも1位になれる、シンプルな6つの習慣を紹介している。
1 全体最適の習慣
2 バリューを出す習慣
3 学ぶ習慣
4 因数分解の習慣
5 1%にこだわる習慣
6 サボる習慣
私はコンサル時代に、バリューを出すことを求められ続けた。
コンサルはクライアントから高額の報酬をもらう。
なぜクライアントが高額報酬を支払うかといえば、払った以上の便益を得るからだ。
コストカット施策を5000万円で依頼されたら、コンサルは数億円のコスト削減成果を出さなくてはならない。
報酬の数倍の成果を出して初めて仕事をしたとみなされる。
そのためには、常にバリューを出すことを意識する必要がある。
コンサルは信頼を得て、成果を上げ続けてこそ、次の依頼がある。
大手のコンサル会社なら、クライアント企業のM&Aのアドバイザリーを引き受けた場合、買収後の事業統合プロジェクトもお手伝いする流れがある。
ただし、M&Aのプロセスでクライアント企業がバリューを十分に感じられなければ、事業統合プロジェクトの仕事を依頼されることはないだろう。
自分にしかできないバリューの見つけ方
現在でも、アンカーグループのミッションとバリューに基づいた、自分にしかできない価値づけを意識している。
担当者には担当者の仕事、マネージャーにはマネージャーの仕事があるように、代表だからできる仕事がある。
決裁して責任を取るのはもちろん、会議でメンバーとは異なる視点からアイデアを出せるのも私のバリューの一つだろう。
異なる視点、俯瞰的視点から意見を述べ、メンバーに「確かに」と思ってもらえれば、彼らの学びにもなる。
(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)