NHK『あさイチ』12月12日放送に精神科医Tomy先生が出演し、これまで覆面を貫いてきた気になる素顔を初公開。番組では「嫉妬」をテーマに、「M-1グランプリ2022」優勝のお笑い芸人・ウエストランド井口さんのお悩みに優しく答えた。
誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、最新刊の感動小説
『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。この本は、大反響を得た衝撃の“1秒シリーズ”の第1弾『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』をベースに小説化した“珠玉の名作”といわれる。
ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の執着を手放すための優しい言葉を授けてくれるvoicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【「M-1グランプリ2022」優勝・ウエストランドとの対談で話題沸騰の精神科医】「夢をかなえる」という考え方はやめたほうがいいと精神科医が教えるワケ

夢はかなえなくてはいけないのか?

「夢」というと、かなえるものだと思いがちですよね。そもそも夢はかなえなければならないものではありません。夢というのは、人生を見失わないための明かりのようなもの。花火を打ち上げるかのように頭上を照らして、そのまま空中に漂わせておく。そして、自分を照らすためのものだと思うんです。

要するに夢というのは、自分がまっすぐ歩けるように道を照らす明かりのようなものなんです。だから、夢をかなえてしまうと、それは嬉しいことではありますが、意外とそこで「ああ、こんなものか」となりやすい。というのも、かなえた時点で、もう夢ではなく現実になるからです。

「ずっとこれをやりたくて生きてきた」みたいな人が夢をかなえてしまうと、ある意味、やりたいことがなくなってしまいます。「夢≒目標」みたいなもので、目標を失って“燃えつき症候群”みたいになることがあるわけです。夢があるからには、かなえたほうがいいとはいえ、かなえるものとして捉えないほうがいいです。

夢は叶えるものではなく
見失わないもの

つまり、夢はあるだけでいいものなんです。なにかうまくいかないときでさえ、暗がりで頭上から明かりを照らしてくれているようなものですから、少なくとも進むべき方向性がわかります。その夢がまだ自分の夢であり続けていてくれるんだと思えば、ちょっとした勇気も湧いてきます。

どうしてもかなえなければいけないもの、かなえられなかったら「自分はダメ人間だ」みたいに思うと、夢は自分を追い込むものになってしまいます。夢はかなえるものじゃなくて、見失わないものだって捉えるのがいいんです。

夢というのは1つだけでなく、なるべく多く用意しておくのもいいです。仮に1つの夢がかなったとしても、その延長線上に次の夢が用意してあると、道をずっと照らしてくれます。1つの夢をかなえることを目的化してしまうと、本当の夢のよさは生かせなくなりますからね。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。