失言の常連、森元首相も差別発言

「つえをついていると身体障害者に見えて、みんなが大事にしてくれる」(森喜朗元首相、10月29日に金沢医科大の創立50周年記念式典の挨拶で発言)

 失言の常連、森喜朗元首相が今年も存在感を示した。このとき、森元首相はつえを使用していたためこのような発言に至ったようだ。

 森元首相はすでに85歳であり、その年齢の方に周囲は気を使って当然である。ましてや元首相。発言は身体障害者ではないのに身体障害者に見える、と発言することで自虐的な笑いを取ろうとしている。場を温めようとして、言わなくてもいい差別発言が口をついて出てしまうのが政治家にありがちな失言だ。

 また、森元首相は11月19日も鈴木宗男参議院議員のパーティーで「ロシアのプーチン大統領だけが批判され、ゼレンスキー氏は全く何も叱られないのは、どういうことか。ゼレンスキー氏は、多くのウクライナの人たちを苦しめている」と発言して物議を醸している。

ロシアのウクライナ侵攻に関する失言も

 ロシアのウクライナ侵攻に関しては立憲民主党議員からの失言もあった。

「ロシアより許せないのは今の与党」(奥野総一郎衆院憲法審査会野党筆頭幹事、5月3日夜のBS番組での発言)

 冷静に考えて、ロシアと日本国内の政党は比較できない。奥野氏はこのあと、「言い過ぎた」と撤回して謝罪。「場所が場所で私もエキサイトした」と説明している。

 与党への追及は野党支持者が求めるところとはいえ、エキサイトしすぎて論理を飛ばしてしまっては無党派層に「どっちもどっち」の印象を与えてしまうことになりかねない。