国葬反対の声は隣の大陸から?
7月に銃撃されて亡くなった安倍晋三元首相の国葬実施については世論調査で疑問の声が強くなっていた時期に三重県の小林県議がツイッター上で上記の投稿を行った。さらに「ソースは以前三重の政治大学院でもご講演いただいた事のある現職」と締めくくった。その後の4日にはこの「現職」が「私が総理大臣になっていただきたいと強く願っている高市早苗先生」と、高市経済安全保障担当相だったと投稿した。
ところがその後の6日、小林県議は記者会見を開いて投稿内容を謝罪し撤回。
吉崎洋夫氏の記事(『高市氏の「8割大陸」発言の真相 本人は否定でも出席議員からは「リップサービスだと思った」』10月8日)によれば、講演に出席していた他の議員は口々に「記憶にない」「席を外していた」と話したが、一方で「8割というのは大げさに話しているんだなと感じましたね。参加者へのリップサービスだったのでしょう」と答えた市議もいたという。
失言したのは小林県議なのか。それとも高市大臣だったのか。2022年でもっともミステリアスな失言となった。
失言の後に注目された旧統一教会問題
安倍元首相の政策秘書官を務めていたこともある井上議員。
このほかにも、「今まで2000年培った家族の形が、だんだんと他の外国からの勢力によって変えられようとしている」「僕はあえて言いますよ、同性愛とかいろんなことでどんどんかわいそうだと言って、じゃあ家族ができないで、家庭ができないで、子どもたちは本当に日本に、本当に引き継いでいけるんですか。しっかりと家族を産み出し、そして子どもたちが多く日本にしっかりと産み育てる環境を私たちが今作っていかなければいけない」などと発言した。
性的マイノリティーや独身者、子供のいない人への差別にあたると批判を浴びたものの、井上議員は比例で当選。しかし、当選後にこの発言は再び注目されることとなった。
井上議員が、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の賛同会員だったことが明らかになったためだ。この発言は、旧統一教会から影響を強く受けたものとも考えられる。
その後、8月末に井上議員は賛同会員を退会したことを表明。10月には世耕弘成・自民党参院幹事長が「(旧統一教会の)教義に賛同する我が党議員は一人もいない。我が党の政策に教団が影響を与えたことはない」とも語っているが、国民は納得するだろうか。