誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれるvoicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】なぜあの人は感じが悪いのか…なぜかムカつく人、好感をもつ人の“決定的な違い”

なぜ炎上するのか?

SNSで炎上したという話をときどき耳にしますよね。アテクシもTwitterVoicyYouTubeTikTokブログと、いろんなことにチャレンジして発信しています。とくにTwitterでは、ありがたいことに多くのコメントをちょうだいしていますが、ふり返ってみると、これまで炎上したことはありません

ふと「どうしたら炎上するんだろう」と、あらためて考えてみたら、ちょっとしたことに気づいたんです。これはSNSに限らず、人間関係がこじれたり、評判が荒れたりすることにも通じますから、みなさんとシェアしたいと思います。

基本的には、ネガティブなこというと炎上しがちです。人の意見は、必ずしもポジティブなことばかりではありませんが、誰かと議論するのであれば、ネガティブな意見を述べてもよかったりします。ネガティブな発言に、議論する相手が、公衆を代弁して反論したりもできますからね。

ネガティブをポジティブに変換してみる

ところが、投稿者と匿名の閲覧者という一方通行の関係性でネガティブな発言をすると、炎上の火種になりやすい。とはいえ、ネガティブな発言をしてはいけないのかというと、そうではありません。すべてポジティブな意見ばかりだと、優等生的な発言みたいで、それはそれでつまらなくなってしまいます。

結局はバランスの問題で、ときに批判的だったり皮肉っぽい視点もあっていいけれど、なるべくポジティブないい方に変換するという工夫もあっていいです。たとえば、「こういう人はいけない」とストレートにいうのではなく、逆に「こういう人はいい」「うまくいくよね」というふうにポジティブに変換してみるんです。

上から目線のネガティブ発言に要注意

「こういう人は問題がある」というストレートな指摘をしたとしても、それとともに「こうしたらいいんじゃないかな」というフォローを入れる。結局、「これはダメだ」という身もふたもない上から目線のネガティブ発言だけだと、炎上しやすくなるんですね。要は、批判だけで終わらせないことです。

批判したとしても「じゃあどうすればいいのか」という提案をして、全体的にはポジティブなテイストにする。ネガティブの反対はポジティブなので、やろうと思えばいくらでも変換できるはずなんです。

思ったことをそのまま伝えるのもいいですが、ネガティブな話をするときほど、いったん立ち止まってポジティブに変換してみてください。これはSNSに限らず、仕事にもプライベートにも共通する大切な視点だと思います。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。