誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
心配事があって夜、眠れない……
悩みや心配事があって、夜、寝つきが悪いことはありませんか? 心配性でプレッシャーに弱く、ものごとを悪いほうに考えがち。それで夜も眠れなくなる。
たとえば、1週間後に大事な予定が入っていて絶対にハズせない。体調を崩したらどうしよう……そんなことを考えて、寝つきが悪くなる。結局、睡眠不足が続いて体調を崩してしまっては本末転倒なのですが、頭ではわかっていても、ネガティブ思考が止まらないのですね。
心配性ということでは、アテクシも同じです。すごく心配性です。そこで、どういうことを心がけているかというと、「生活リズムを整える」ということです。「??」と頭にはてなマークが浮かんだかもしれませんね。しかし、生活リズムを整えることが心配性の改善に役立つのです。
その日のことだけ考えるのが基本
基本は、先々の予定を極力考えない。スマホアプリなどに予定を入れるものの、基本的に今日の予定しか考えないように生活リズムを整えているんです。そうすることによって、先々の予定でクヨクヨしたり、辛くなったりすることもなくなります。
アテクシは、これを「日がな1日プロジェクト」と名づけて実践しているんです。「日がな1日」というのは「朝から晩まで」という意味ですが、できるだけその日のことだけ考えるようにしているわけです。
もちろん、先々の予定のために、準備をしなければならないこともあります。たとえば1か月後に締め切りの原稿があれば、ワード原稿で1日3ページとか、1日にやるべきことに落とし込んで小分けするのです。
今日やるべきことをリスト化
1か月後の予定でも、小分けすれば1日あたりのリストができます。それをスマホアプリに記録しておくんです。「今日はこれさえやればいい」というリストをつくっておくということです。そして朝、その日にやるべきリストを見て、こなしたものから順にリストから消していくのです。
その日のやるべきことが全部なくなれば、完全なるフリータイム。「なにも考えなくていいんだ!」と自由を満喫します。もし、やるべきことが残ってしまったら、次の日のリストにまわします。そうやって生活リズムを整えていることを「日がな1日プロジェクト」と名づけて、ゲーム感覚で楽しんでいるんですね。
失敗してもいいじゃない
もう1つ、ものごとを悪いほうに考えないようにする方法としては、「失敗してもいいじゃない」と自分にいい聞かせることです。「うまくいっても、いかなくても、どうせ過去になるのだから、成り行きに任せればいいよ」と割り切るわけです。
過去を思い出せば、大失敗したことや、恥ずかしい思いをしたこと、うまくいったこともあるけれど、すべては過去。それこそ、思い出すくらいのことでしかありません。これから起きることも同じ。そう考えれば、「そんなに心配しすぎなくても大丈夫だよ」と自分にいい聞かせるのです。
大切なのは、「いま」と「これから」。うまくいっても、いかなくても、いずれ過去になってしまうのですから。
眠れないとき、
夜時刻を確認しないほうがいい
それでも眠れないときのコツは、夜中に時刻を確認しないこと。これは、とても大事なことなんです。眠れずにいて、夜中に時刻を確認すると、どんどん焦りが募ります。そうすると、さらに眠れなくなって、また時刻を確認して焦り、結局、朝まで寝れなくなってしまう……。
「きょうは朝まで寝れなくてもいいや」と割り切ったほうが、いつの間にか眠りに落ちていたりするものです。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。