「日本人は無宗教なの?」

「日本人は無宗教なの?」外国人のよくある質問にプロのガイドはどう答えるか神社での参拝方法。新年になると、神社にお参りに行く人も多いのでは?

 海外の多くの国では、信仰する宗教はひとつであるため、神社や寺院の両方を訪れ、またハロウィーンやクリスマスなども祝う日本の国民性は非常にユニークに映ります。このような質問が来たときには、世間的な一般論でも、あなた自身の宗教観でもよいので話せるようにしておきましょう。

回答例

 一般的に、日本人は無宗教だと思います。私自身も、神道や仏教の教えは好きですが、毎週日曜日教会に行ったり、戒律を厳格に守ったりすることはないです。なので、宗教を信仰しているかと言われると、「はい」とは言い切れないので、どちらかというと無宗教に属すのかなと思います。ただ、日本のお祝い事やお祭り、お盆など多くのイベントや文化は宗教発祥ですし、穢れや縁起など日本人の意識していないところで宗教的価値観として深く根づいています。

解説・補足

 日本では仏教が伝来して以降、日本独自の宗教である神道と少しずつ混ざり合い「神仏習合」となりました。1400年以上も前から、異なる宗教が共存してきたため、現在では神道と仏教の違いが曖昧であることが多いのです。

 明治時代に入ると、新政府により発布された神仏分離令により廃仏毀釈など仏教を排斥する運動が起こり、神仏習合の時代は幕を閉じました。その背景には、天照大神を祖神とする天皇を中心とした国家神道を樹立したい政府の意図があり、明治時代以降、政治的な要因もあり日本の信仰は大きく変わっていきました。また第2次世界大戦後には、日本の学校で宗教教育がほとんど行われなくなったため、現代では信仰は薄れ、習慣だけが残っているような形となりました。