誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。YouTube「精神科医Tomyの人生クリニック」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
自分の思いを表現できない……
自分のいいたいことが、うまくいえない……そういう内向的でシャイな性格の人は少なくありません。自分の意思をうまく表現できないために、本当はイヤなことも受け入れざるを得ず、我慢を強いられる。
もっと自分のいいたいことが、うまくいえるようになれば、こんなストレスが溜まることもなくなるのに……と思っているかもしれません。
シャイだったり内向的だったりするからといって、自分の意見がないわけでも、不満がないわけでもありません。ただ、日ごろから自分の意見を口にする習慣がないだけなのです。だから、いちばん大事なことは、普段から自分の意見を口にする練習をしてみること。
頭に浮かんだこと→口にする
という“回路”を結びつける
ひとり言でもいいんです。自分が本当にいいたいことを、その都度、口に出してみるのです。ただ頭に浮かんでいるだけでは、「口に出す」という行動と結びつかないからです。
だから、まずはひとり言でもいいので、自分の意思を口に出す練習をしてみましょう。自分の意見を口にしないのが当たり前になっている人は、大切なことだけをポンといおうとしても、なかなかスッと出てこないものです。
だから、重要ではないことでも、日ごろから口に出してみるクセをつける。そうすると、いざというときに他人に対しても口に出しやすくなります。
心配事はほとんど起こらない
そういう経験をコツコツ積み重ねていくと、「ちゃんと自分の意見をいう人だ」という認識が周囲の人に芽生えてきます。すると、より自分の意見がいいやすくなるという好循環を感じられるようになるでしょう。
自分のいいたいことが、うまくいえないのは、「ヘンなことをいっている」と思われたり、相手との関係性が破綻することを恐れていたりと、ネガティブな結果を招くことを漠然と回避していることが一因だったりします。
しかし、実際に自分の意見をいってみると、そんなことはほとんど起きないことが体感としてわかってきます。
“くだらないこと”でも口に出す練習
一方、潜在意識のなかで、「大事なことだけ話そう」と思っているケースもあります。そうではなく、「こんなことは、わざわざいわなくていいよね」ということも、口に出してみるのです。
たとえば、「きょうのランチで食べたいもの」とか、自分の感覚でちょっと過剰なくらい口に出してみるイメージです。そうすると、だんだん自分の意見や行動をサラッといえるようになるはずです。
自分のなかで無意識にストッパーとなっている意識をとり外すのです。アナタが思っていることは、別に間違いではありません。そもそも学校の勉強と違って、唯一絶対の正解なんて、人の意見にはないのですから。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。