コツ1.「当たり前にできていること」に着目する
自分の強みを知るためには、いかに、あなたが日常の中で「すでにできていること」に気づけるか? がカギです。
なぜなら、多くの人が自分の強みに気づけないのは、それが自分にとっては「持っていて当たり前のもの」であるからです。
わたしが学生だった頃、母に対して「毎日お弁当をつくってくれて、お母さんって本当にすごいよね」と無邪気に言ったことがありました。
しかし、母はキョトンとして、「簡単なものしかつくってないから誰にでもできるわよ」と返したのです。当時の母にとっては「朝早く起きること」も「30分でお弁当のおかずを複数つくること」も慣れており、当たり前の生活だったため、「誰にでもできる簡単なことしかやっていない」と感じたようでした。
ですが、少なくとも当時のわたしにとっては、どれも「できて当たり前のこと」ではありません。わたしはいわゆるロングスリーパーで早起きが苦手だったため「朝早く起きること」も3日と続かなければ、料理もほとんどやったことがなく「30分でおかずを複数つくること」なんて言わずもがなできませんでした。
わたしと同様に「早起きがどうしても苦手な人」や「料理がどうしても苦手な人」にとっては、「毎日お弁当をつくること」は当たり前にできることではないでしょう。
それでも母にとっては、それが「人よりできること」だとは知る由もなかったようです。
世の中全体を見渡せば、「お弁当をつくる母親」はたくさんいるかもしれません。その人たちと比較してしまえば、確かに「これは自分にしかできないことだ」とは思えないでしょう。
けれど、「母にしかできないこと」ではなかったとしても、お弁当づくりは間違いなく、早起きが苦ではなく、料理もできる「私の母だからこそできること」の1つなのです。
この例のように、他人から褒められることや、「●●してくれてありがとう」「いつも●●をしているよね」と言われることに日頃からアンテナを立て、「今自分ができている当たり前のことは、できない人もいるかもしれない」と考えてみてください。
それが立派なあなたの強みであり、人生で活かせる特徴でもあるのです。