一方で、「ハイブランド製品」の「弱み」は何かというと、誰もが気軽に買える親しみやすさはないことや、クリーニングなどの手入れに気を遣うことなどが挙げられるでしょうか。

 しかし、お気づきでしょうか?

 この「強み」と「弱み」はどちらも「高価格である」という同じ特徴から生まれている、ということに。

 つまり、「高価格だからこそ、誰もが気軽に買えない」という事実がある一方で、「誰でも気軽に買えるわけではないからこそ、購入したときの喜びを感じられる」という側面もありますよね。

 これは「上質なものを買いたい」「人とかぶらないものを買いたい」と考える人には「高価格であること」が強みになりますが、「洋服やバッグなどの消耗品にはそこまでお金をかけたくない」と考える人には「高価格であること」が弱みになるということです。

 このように、「高価格」という同じ特徴であっても、人や場合によっては「強み」になったり「弱み」になったりするものなのです。

 そして、これはわたしたち人間に置き換えても同じことです。

強みと弱みは表裏一体

 たとえば、「自分の意見を主張するのが苦手だ」と思っている人は、裏返すと「他人の意見を尊重するのが得意だ」といえるかもしれません。「リーダーシップを取って自分の意見で物事を進めていきたい人」にとっては最高のパートナーになりうるでしょう。

 あるいは、「ついネガティブに考えてしまう」と思っている人は、裏返すと「起こりうる問題を発見することができる」といえるかもしれません。「細かいリスク管理が苦手な人」にとっては貴重な存在になります。