ネガティブな感情は、強みに気づくチャンス

 また、「当たり前にできていること」がなかなか見つからない場合、「他人に対してイライラ・モヤモヤした瞬間」に着目すると、うまくそれを見つけられることがあります。

 なぜなら、わたしたちは「自分ができて、他人ができていないこと」に対して、イライラやモヤモヤを抱きやすいからです。

 たとえば、もし「道路を広がって歩く人を見たときにモヤッとする」という瞬間があれば、それはあなたが「周囲の人に配慮して行動すること」が得意だからかもしれません。あるいは「部下のつくってきた資料が見づらくてストレスを感じる」なら、それはあなたが「情報を見やすく整理すること」が得意だからかもしれませんよね。

 このように、他人に対して「なんでこんな(簡単な)ことができないのだろう?」とつい感じてしまったときは、実は自分の「得意」を見つけるチャンスでもあります。

 ネガティブな感情を感じたら、せっかくなので「強み発見のチャンス!」と楽しんで観察してみてくださいね。

コツ2.「弱み」に着目する

 また、少し意外なお話かもしれないのですが、「強み」を見つけるためには、「弱み」に着目するのがおすすめです。

 なぜなら、わたしたちの「強み」と「弱み」は表裏一体な性質があり、よくよく見てみると実は「同じ特徴」から生まれているケースが多いからです。

 たとえば「ハイブランド製品」の「強み」は何でしょうか?

 一流デザイナーによるデザインがおしゃれ、高級な素材が使われていて耐久性が高い、持っている人が少ないので個性的に見られる、一種のステータスに感じる、など、もちろん製品によっても異なりますが、多くの人はおおかたこのような印象を持つことでしょう。