誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれるvoicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />運を味方にする人、敵にする人の“決定的な差”

“目的と行動のズレ”にご注意を

少なからずの人が、漠然と陥りやすい“残念な事態”というものがあります。それは、ひと言でいうと、“目的と行動のズレ”です。ものごとを成し遂げるには、まず目的があり、その目的を達成するために必要な行動があります。

目的達成のために必要な行動をチョイスして前進するわけですが、行動の選択を間違うと、前進するどころか、全力で逆走するようなことにもなりかねないのです。そもそも目的自体が不明確なことも少なくないでしょう。

それは単なる現実逃避?

目的と行動がズレてしまうと、頑張っても成果がともなわず、結果として途中であきらめて自信を失い、自分を否定することにもなりかねません。思い通りにならずに失望してしまい、ついには「なにをやってもムダだ」と、やぶれかぶれな気持ちになることもあります。

たとえば、十数年勤めている会社で、それなりのポジションに就いているものの、漠然とした不安を抱えている。年齢的に転職できるのは限界かもしれないから、転職先を探してみようと思い立ったとしましょう。

気休めに探すくらいなら問題ないのですが、目的も行動も中途半端だし、一致もしていないわけです。いってしまえば、目の前の現実から逃避したいだけのこと。仕事とは別の不安や不満が隠れていることも多いですから、それを洗い出してみることが先決だったりします。

自己実現するための行動

漠然とした不安をなんとかしたいのであれば、十数年務めた会社を辞めて、新たな職場で一からやり直すより、キャリアを積み上げてきたいまの職場で、まずは目的と行動を明確にして一致させるほうが、うまくいく確率は高いでしょう。

転職するとしたら、自己実現したいことがあるけれど、現在の職場では実現できないから、積み上げてきたキャリアとともに新たな舞台を探す。もしくは、自分の目的と行動を一致させられる他社からのヘッドハンティングを受けたときであれば、うまくいく確率は高いでしょう。

運が味方してくれる人

自分が本当にしたいことはなにか、そのために必要なことはなにかを、冷静に洗い出さないと、一生懸命やっているのに逆効果が生じてしまうことがあるわけです。

「運を天に任せる」といわれるように、運というのは自分の力ではどうすることもできないと思われがちですが、そうではありません。目的意識をもって、一生懸命必要な行動に勤しんでいると、運が味方してくれるようになると思うのです。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。