桜蔭・雙葉・豊島岡女子・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、保護者から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの学習メソッドが凝縮されたロングセラー『女の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「女の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。

女の子の学力の伸ばし方Photo: Adobe Stock

安心して「なんでも話せる環境」をつくる

 基本的に勉強は座学です。

 しかし、小学生がその座学を効率よくこなすためには親子のコミュニケーションが必要です。

「自分がわかっていること・わからないこと」を、子どもが親に的確に伝えられないと、ムダな努力を重ねてしまう可能性があるからです。

 女の子は、男の子と比べて「わからない」と言えます。しかし、女の子はそういう自分に傷ついてしまう部分があることを理解しておいてください。

 女の子の脳は、みんなのために頑張り、みんなが喜んでくれることに価値を見いだします。だから、周囲に「わからない」と言うのが本当はつらいのです。そこには共感に満ちたフォローが必要です。

 女の子が一人で自信を失ってしまうことがないよう、普段から安心してなんでも言え、かつフォロー体制の整った環境を用意してあげましょう。

親が「本を読んでいる姿」を子どもに見せる

 本を読むという行為は、自ら文字を追ってストーリーを理解するという高度な作業を必要とし、すべての学びの基本となります。

 子どもに読書習慣があるかどうかは、中学受験だけでなく長い人生を考えたときにも非常に重要な要素です。会社でも仕事ができる人間ほど本をよく読んでいるはずです。

 女の子はもともと読書好きが多いですが、もし、そうでないなら、国語分野でハンデを負います。

 親が本を読むことで、子どもを読書好きに変えていくことができます。

 実際に、親に読書習慣がないと子どもも本を読まない傾向にあるということはデータからもわかっています。ぜひ、もっと「本を読んでいる姿」を子どもに見せてください。

 両親が本を読み、その感想を語り合うのもいいでしょう。女の子は大人の本も読みこなしますから、その仲間に入れるでしょう。