今、日本では空前のサウナブームが起きています。
芸能人や著名な経営者にも「サウナ好き」を公言する方が増え、また身近なビジネスパーソンで、精力的に仕事をこなすトップエリートと呼ばれる男女がこぞってサウナに通っています。なぜ、仕事ができる人は、サウナにハマるのでしょうか?
サウナを初めて科学的エビデンスに基づいて解説した話題の書「医者が教えるサウナの教科書」(加藤容崇著)より、最新研究に基づいたサウナの脳と体に与える効果と、最高に「ととのう」ための入り方を、本書から抜粋して紹介していきます。

【医者が教える!】サウナの本当の美容効果とは?Photo: Adobe Stock

サウナで、肌がきれいになる

サウナの見た目への効果というと、まず、「肌がきれいになる」ということ。

サウナで汗をかいたり、血流が促進されたりすることで肌の新陳代謝が促進され、肌の調子が整います。また、サウナ後は、熱刺激を受けたことでHSPが出る(詳細は本書P118)ため、細胞が修復されます。お風呂では、顔までつかることができないので顔を熱せられませんが、サウナなら、空気中の熱で温めることができます。だからサウナは、顔の皮膚をケアするのにはもってこい。HSPは紫外線ダメージも修復できると言われているので、ゴルフで紫外線を浴びた後、サウナに入るのはシミ防止にも役立ちます。サウナに入った後は、化粧水や乳液をつけてしっかり保湿しましょう。

サウナでデトックスはマユツバ

これは余談になりますが、「サウナに入るとデトックスされる(毒素が排出される)」という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、これは医学的には不正確です。

毒素の定義にもよりますが、デトックスはマーケティング用語であり、医学用語ではないので、注意が必要です。

デトックスを日本語に訳すと「解毒」になりますが、人体で解毒を担当するのは肝臓や腎臓であり、汗と一緒に毒が出ることはほぼありません。

では、何が出るのかというと、水分や電解質、皮脂などです。毛穴などに付着した皮脂は加齢臭の原因になるので、サウナに入ることでそれが出ていくことは、清潔感を保つことにつながります。