この本は100万円以上の価値がある!」東証プライム上場社長で現役マーケッターである「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長が絶賛。大きな話題となっている一冊の本がある。それが、コピーライティングの第一人者である神田昌典氏が25年の集大成『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。スマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介する。

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「問題」と捉えるか、「理想」と捉えるか、それが問題だ!

 長年ビジネス現場でコンサルティングをしていると、それは「問題」と捉える人と、それは「理想」として捉える人に出くわす。

 今回は、コピーライティングの世界では、どちらが有効なのだろう?

 その問いを解く一つの突破口として、我々が開発した「PMMサーチシート」がある。

PMMサーチシート」は、(1)商品名から(9)まとめまで、全部で9カテゴリー、23項目ある。

 前回に引き続き「PMMサーチシート」を具体的に見ていこう。

 今回は「3.新規客 or 既存客」から「6.問題・理想・痛み(質問4)」を見ていく。

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3.新規客 or 既存客

 まず、3.新規客 or 既存客を確認する。

 両方がターゲットになる場合は、比率の高いほうを選ぶ。まったく半々の場合は「新規客」としておく。

 新規客か既存客かを確認する意味は、それによってコピーライティングの難易度が変わってくるからだ。

 新規客と既存客では、新規客のほうがコピーライティングの難易度は高い

 既存客は、あなたの会社から、一度は商品・サービスを購入しているので、信頼関係はある程度はできているが、新規客にはそれがないからだ。

 ネットショップだけの場合は、あまり印象に残っていないケースもあるが、それでも初回購入で満足度が最悪でない限り、新規客に比べれば売り手への不安感や不信感はかなり少ない。

 一方、新規客の場合は、保証など買い手が感じるリスクを減らすリスクリバーサル本書144ページ)を中心に、買い手の不安感・不信感を丁寧に取り除く必要がある。

 ちなみに、マーケティング専業企業では、新人コピーライターは既存客向けのレターから書くのが一般的。それだけ新規客向けは難しいのだ。

 本書で紹介した事例の場合、「ワンちゃん出張シャンプー」はリピートされることを狙っているが、今回のLPでは、新規客にターゲットを絞っている。

4.年齢層

 次に、ざっくりとした4.年齢層を入れる。

 ターゲットが絞られていればいるほどメッセージは刺さりやすい。

 ここでは「30~40代」とか、「50代メイン」という書き方でOK。

 この場合は、「45~65歳」だ。

5.性別

 5.性別も、「男性メイン」「男性60%」「男性:女性比率」などでいい(詳細な比率はなくてもいい、だいたいのイメージでOK)。

 また、これからの時代はジェンダーフリーへの想定も必要になってくる。

 この場合は、「男性2:女性8」なので、女性がメインターゲットだ。

 ここまででも、ターゲットのイメージがかなりはっきりしてくる。

 年齢は45~65歳の女性がメインで、このサービスを使ったことがない新規客だ。

6.問題・理想・痛み(質問4)

 あなたが今売ろうとしている顧客は、どんな問題を抱えているだろうか?

 あるいは、どんな理想を持っているだろうか?

 また、どんな痛みを感じているだろうか?

 ここが、LP・セールスレターを書くうえでの最重要ポイントの一つだ。

 何かを売るのは、ソリューションを提供すること。だから解決すべき問題・理想・痛みが的確にとらえられるかどうかがポイントとなる。

 これを考えるうえで、「5つの質問」の「質問4」が効果的だ。

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 同じことでも、それを「問題」ととらえるか、「理想」ととらえるかで、表現の仕方が違ってくる

「ビジネスを拡大したい」と思えば理想だし、「売上が頭打ちだ」と思えば問題になる。

 コピーライティングでは、問題と理想なら「問題」ととらえたほうが、より人は動きやすいことがわかっている。

 人は「理想的な状態になりたい」という欲求より、「嫌なものから今すぐ逃げたい」という欲求のほうが強い。欲求が強い「問題」に訴えるほうがメッセージは刺さりやすくなる。

 また、少しニュアンスは違うが、人間の欲望(欲求)は、究極は2種類しかない

「持っていない何かを手に入れたい欲望」=「理想」か「今持っている何かを失いたくない欲望」=「問題」か。それぞれの欲望(欲求)を列挙してみよう。

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PS.1.『コピーライティング技術大全』の活用法を解説したセミナー動画をご覧いただけます。

(この動画は予告なく終了することがあります)

PS.2.本書の巻頭・巻末には、あなたの売上を劇的に上げる4つの最強の武器…【PMMサーチシート】【PMMセルフチェックシート】【「BTRNUTSS」見出しチェッカー】【PASBECONAテンプレート】を書籍初公開しました。
 そしてこのたび、【広告評価プログラム】について特許を取得しました。

 これら4つの武器は、四半世紀の叡智を凝縮したもので、即効性と再現性が担保されています。

「問題」と「理想」、深層心理に刺さるのは、どっち?

(本原稿は、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)