この本は100万円以上の価値がある!」東証プライム上場社長で現役マーケッターである「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長が絶賛。大きな話題となっている一冊の本がある。それが、コピーライティングの第一人者である神田昌典氏25年の集大成『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。これまでスマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介してきた。今回は著者・衣田順一氏に「定年後に泣く人と笑う人の考え方の違い」を聞いた。

シニア男性Photo: Adobe Stock

連休はセカンドキャリアを考える絶好の機会

 間もなく定年とか、定年後を見据えて新たなキャリアを模索しようとする人も多いでしょう。

 GWはそんなことをじっくり考えるのにいい機会です。

 私は、コピーライティング講座を通して、これまでの経験を活かしてコンサルタントとしてセカンドキャリア築きたいという人をたくさん見てきました。

 また、現在コンサルタントや講師をしている人が、自分の講座を開設するためのプレゼンスライドを拝見することもあります。

「プロダクトアウト思考」か「マーケットイン思考」か

 コンサルタントや講師の商品は、自らの経験をベースにした「スキルや知識」です。

 そのとき、「プロダクトアウト思考」か「マーケットイン思考」かの違いはとても重要です。

 まず、プロダクトアウトとマーケットインを確認しておきましょう。

◎プロダクトアウト:製造部門の考えにより製品を製造し販売すること
◎マーケットイン:売れる製品をつくるために、市場情報を反映した在庫管理や製品開発を行うこと
(いずれも『広辞苑第7版』より)

 ざっくりいうと、プロダクトアウトはできたものを売ること。

 マーケットインは売れるものをつくって売ること。

 こう聞くとマーケットインのほうがよさそうですが、それぞれメリット・デメリットがあります。

 プロダクトアウトは、自社の技術を活かしたイノベーティブな製品を開発することができ、今までにはないニーズに応えられる可能性があります。

 一方、マーケットインは、独自の調査でわかったニーズに応えられる商品・サービスが自社ではつくれないケースがあります。

 特に、商品・サービスの場合と違い、個人の経験やスキルはそう簡単にはつくれません。

 マーケットイン思考で、今、プログラミングのスキルが求められているからといって、ゼロからスキルを身につけるのは容易ではありません。

 このように、マーケットイン思考で考えるのが難しく、どうしてもプロダクトアウト思考になってしまうのです。

 つまり、自分にはこんなスキルや経験があるから、誰かの役に立つはずだと考えてしまうのです。

 では、その「誰か」とはいったい誰か?

 そう尋ねると、みんな答えられません。

 もしこの状態で退職したら、「こんなはずじゃなかった」と悲惨な思いをすることになります。

PMM(Product Market Matching)とは?

 では、どうすればいいのか。

 自分が提供できる価値とそれを必要とする人をマッチングさせればいいのです。

 先ほどのプロダクトアウトとマーケットインの両方の思考を取り入れ、相互に調整するわけです。

 それをコピーライティングでは、

 PMM(Product Market Matching)

 と呼んでいます。

 Product=提供する価値で、Market=必要とする人(市場)です。

 PMMを構築することで、自らのスキルや経験が売れるようになるのです。

 我々の25年の技術を集大成した『コピーライティング技術大全』では、PMMについてこれでもかと詳説しています。今回、特別に「PMMサーチシート」や「PMMセルフチェックシート」も書籍として初公開しました。

 このシートに言葉を代入すれば、自動的にPMMが浮かび上がるようになっています。

 ぶっとい本ですが、「100万円以上の価値がある!」というカリスマ社長もいます。