特別展のフォト・エキシビジョンを楽しむ
コートールド美術館を後にして歩いていると、イースト・ウィングとウェスト・ウィングではSony World Photograhy Award(ソニー・ワールド・フォトグラフィー・アワード)というエキシビジョンを開催していました(2023年度は5月1日に終了)。このアワードは日本が誇るソニーがスポンサードするグローバルの写真コンテストで、毎年その上位入賞者の作品をこちらのサマセット・ハウスのエキシビジョンで展示しているというわけです。2023年度は200以上の国から415,000点の応募があったそう。テーマ別では環境問題やサステイナビリティ、スポーツやワイルド・ライフまで幅広い写真がありました。
筆者が写真展に出かけるのが好きなのは、写真そのものを見るのが楽しいというのも勿論なのですが、テーマのある写真の背景を知ることで自分の知らなかった世界が広がっていくからです。下記の「子供時代」という写真は、業務終了後のバングラデシュの精米工場で、労働者が使うカートを子供たちがおもちゃにして遊んでいる姿だそうで、温かい気持ちになります。一方で、「Window of Horror:Window 5」という写真は2022年の3月から4月にかけてウクライナで撮影されたもの。ニュース記事を読むよりも、ある日突然生活を奪われたウクライナの人々の悲しみと戦争の非道さが、攻撃により破壊されて時が止まった美しいリビングの写真を通してダイレクトに伝わってくると思いませんか?エキシビジョンの最後には、日本の写真家川内倫子氏の特別展示もありました。ちなみにソニー・ワールド・フォトグラフィー・アワードでは一般公募枠もあるようです。写真が好きな方は応募してみてはいかがでしょうか?来年の春には、あなたの作品がサマセット・ハウスに展示されるかも?!
URL https://www.somersethouse.org.uk/whats-on/sony-world-photography-awards-exhibition-2023