段四郎さんに
寝たきりレベルの体調不良情報

 前述のデスクによると、警視庁は段四郎さんについては自殺幇助に当たるのかどうか、慎重に見極める方針のようだ。

 というのは、段四郎さんは体調不良でほぼ寝たきりだったとの情報があり、自ら命を絶つという判断ができたかどうかが焦点になり得るためだという。もし意思の疎通が困難な状態で睡眠薬を飲ませ、頭にビニール袋をかぶせたならば「自殺幇助では済まない」(同デスク)からだ。

 段四郎さんは13年、喜熨斗容疑者の襲名公演中に倒れ、療養を発表。まだ60代と若く深刻な病状は伝えられていなかったため、いずれ復帰すると思われていたが、以降は表舞台に姿を見せていなかった。

 一方、喜熨斗容疑者は動機について「週刊誌報道がきっかけ」と供述しているが、75歳の延子さんが76歳の段四郎さんをケアする「老老介護」の状態だったとすれば、動機は1つだけとは限らず、複合的な理由による可能性も浮上する。

 自殺幇助は刑法202条(自殺関与及び同意殺人)で「人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮に処する」と定められている。

 一方、明確な意思を持って他人の生命を奪った場合は刑法199条(殺人)で「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」とあり、罪の重さがまるで違うのだ。