感謝の「すみません」は
「ありがとう」に言い換えよう

 たとえば、ビジネスシーンでちょっとした失敗をしたときなどには、「すみません」と謝罪するのが通例です。

 ただし、気をつけなければなりません。大きな失敗をした場合には、「すみません」だけでは軽々しい感じに受け取られてしまいがちなので、使わないほうがいいとされています。

 失敗の理由を明確にしたうえで、「申し訳ありません」とか「お詫び申し上げます」など、より深い謝罪の意を込めた言葉を使うべきだということです。

 2つ目の使い方である「依頼の言葉」として使うのは、その人がやっていることを中断させるようなときや、何か手間のかかることを頼むときに使います。

 たとえば、会社で仕事をしている上司や同僚、あるいは部下に対して話しかけるとき、まず「すみませんが……」と口にするようなケースです。相手の仕事を中断させることに対して、きちんと謝罪と感謝の気持ちを表明するのが礼儀だということです。

 その場合も、相手の立場や状況に応じて「申し訳ありませんが……」とか、「恐縮ですが……」などと、言い換えたほうがいいことを忘れてはなりません。

 そして3つ目の、感謝の意味で「すみません」を使うのは、相手が自分のために何かしてくれた場合です。

「あなたのしてくれたことに、自分の気持ちが済まないほど申し訳なく、感謝の気持ちを感じています」という意味合いで使われます。

 ただし、その場合も、本当に心からの感謝の気持ちを伝えたいのであれば、きちんと「ありがとうございました。感謝いたします」と、はっきりと感謝の言葉を使うべきです。