新しいことを始めて反対されたときにやるべきことは?
「スモールスタート」「判断材料を揃える」で前に進める

 新しいことをしようとすると、反対されることがある。

「反対するのは不安があるからです。上司だって不安です。投資対効果が見えず、なかなかGoが出せないこともあると思います。それを乗り越えるすべとして、スモールスタートの重要性を実感しています。小さくても一つ事例があると、『じゃあ、やってみようか』となるんです。『できなかったら、すぐやめましょう』とも言える。相手が判断しかねているようなら、判断できるように材料を揃える。何を払拭すれば前に進めるのか、常に考えるようにしています」

笑顔の男成さんDX推進と営業活動の極意は、かなり似ているのではないだろうか Photo by M.S.

 男成さんは無意識だが、その人の課題に寄り添い、解決に導こうとするその姿勢に、営業の経験がめちゃくちゃ生きている。

「困り事があるところにビジネスは生まれます。困り事の解決にどう貢献できるか、お客さまの一番近くで考えられるのが営業の面白さです。営業もDXも、押し売りはできません」

一人じゃない、
みんなで楽しく乗り越える

 Domoでは、「Domo buddies(ドーモバディーズ)」というユーザーコミュニティーを設け、ユーザー同士が会社の枠を越えて活用法の共有やスキルアップを図っている。

「一度参加し、他社の皆さんが惜しみなく情報共有してくださることに感動して、社内でもDomoのコミュニティーを立ち上げました。今まで私が一対一で活用法を伝えてきましたが、今後は『これはいい』と思ってくれた人がエヴァンジェリストとなって課題を抱えた仲間に紹介してくれる、そんなふうに横のつながりを広げていきたいと思っています」

 ちょうど取材の翌日が、社内コミュニティー初の勉強会だった。社内でDomoを有効活用している二人に発表してもらい、その後、1時間のワークショップを設けているという。「明日のゴールは、『自分の業務でもDomoが使えるかも』と思ってもらうことです」

笑顔の男成さん「初の取り組みなので、どうなることやら(笑)」と男成さん Photo by M.S.

 2日後、男成さんからメッセージが届いた。

「参加者の皆さんからはあたたかい反応が多く、盛り上がりました。新しいことって一人だと不安になることも多いと思うので、これからもなるべくアレルギーが起きないように、楽しく進めていきたいです」