(2) 次回の受診日を告げてくれるか

「『では、次は〇月〇日頃にいらしてください』。このように、次回の受診日を告げてくれる医者はいいドクターとみていいでしょう。僕は消化器内科が専門の、いわゆる「お腹の医者」ですが、特にお腹のトラブルは1回2回の診察では、到底快癒しないことが多い病。数回の診察では到底、終わらない病なのはわかっているのですから、当然『次回の診察』という“約束”をします。

患者に興味がある医師と
そうでない医師の根本的な違い

『今度は〇日に来てください』とお願いする医者は、その後も自分で診る意思があるということなんですね。また、『とりあえず、これ飲んで、様子見で』と言われることもあるでしょう。これは、風邪や胃腸炎などで、『おそらくは一時的な症状で、ほどなくして、快復するであろう』と診断したケースに多いです。ただ、その場合でも『〇日たってもよくならない場合は、他の原因の可能性もあるのでまた来て下さい』と説明を付け加えることも大事だと思います。

『こんなのは精神的なモンですよ』『気にしないように』『普通は、これで効くはずなんですけどね』などという言葉で診療終了とするドクターがいるならば、その先生はもう、その患者さんの病には興味がないのかもしれません。『人それぞれ体も症状も違う』ということを理解した上で、次の策を伝えてくれる医者に診てもらってくださいね」

(3) ゆっくり話してくれるか

「医者の早口は職業病のようなものです。中でも、患者さんにすべての情報をパーフェクトに説明しようとなさるドクターは、限られた診療時間の中なので、早口になる傾向があります。重大な疾患や異変がない患者さんの時には、特にそうなりがちです。

 ただ、患者さんとしては、提示された数値や画像とドクターの口から飛び出す聞き慣れない言葉を結びつけるのに精一杯で、例え『異常なし』であるにしても、モヤモヤしたものが残るのではないでしょうか。しかし、同じ『大丈夫』であっても、医者がゆっくり話すだけで、患者さんの安心感は変わってきます。そこを理解しているドクターは、一番大切だと思われることを絞って、患者さんにゆっくりと語りかけているはずです」

(4) 専門用語ではなく、
日常の言葉で伝えてくれるか

「最初から、医療用語や専門用語をなるべく使わず、わかりやすい説明を心がけてくれるドクターは名医と断言できます。患者さんは、体のどこかしらに不調を抱えていますし、特に検査結果を聞きに来られた際はドキドキものでしょう。医者の言葉は『聴けども聞こえず』になる方も珍しくありません。