コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別#19Photo:PIXTA

患者の命に直結する仕事である医師・製薬分野で生成AIはどう使われているのか。ChatGPTは患者とのコミュニケーション分野において、医師や薬剤師の業務内容を大きく変革する可能性を秘めている。特集『コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別』(全32回)の#19では、一線の医師に聞いた専用プロンプト(指令文)を特別公開する。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

「週刊ダイヤモンド」2023年9月9日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

医師国家試験に生成AIが合格!
検査画像ではすでに米AI活用が進む

 ChatGPTの最新版であるGPT-4が2018~22年分の医師国家試験全てで合格ラインを上回ったという論文が今年発表され、医療関係者に衝撃が広がった。生成AIは医師の代わりを務められるのだろうか。

 米国では、医療情報を特定のデータベースから検索して、患者の自覚症状を入力すると、治療法の提案をしてくれる「Glass AI 2.0」というサービスがすでに実用化されつつある。また、CTやMRIなどの医療検査画像をデータとして読み込み、AIが仮の診断を付けて、それを放射線科医が確認することも実際に行われているという。

 ただし、こういった事例以外の一般的なChatGPTの技術では「病気の診断について信頼性のある答えは期待できない」と内科医の原田洸氏は指摘する。

 しかし、現段階でもChatGPTの医療への活用方法はあるという。コミュニケーションに関する分野だ。

 人の命を左右する分野である医療・薬の世界で、ChatGPTはどのように活用されるのだろうか。現役医師に教えてもらった具体的なプロンプトや、製薬業界での活用事例などを次ページから見ていこう。