来月に同窓会があるのです。昔の親友に会えるのが楽しみだったのですが、やっぱり行くのをやめようかと迷っていて……。
というのも、私は独身で、お付き合いしている人もいません。
人と一緒にいるのが疲れるたちなので、私は今のままでいいと思っています。
ですけど、世間の人はそうは見てくれないじゃないですか。
同窓会に行けば、いろいろなことを根掘り葉掘り聞かれるだろうし、「どうせ独身だから」とか「なんで結婚しないのか」「性格に問題があるのではないか」なんてあれこれ詮索されるのだろうなと思うと、行くのが嫌になってきました。
なんでこんなに気になるのだろうと思って調べてみたら、「毒親育ちは世間体が気になりやすい」と書かれているサイトを見つけて、もしかしてそれが原因なのかしら?と思ったのです。
相談者Sさんは、世間体が気になりすぎてしまうことに悩んでいました。
友人を遊びに誘いたくても「独身は暇だと思われるかも」と悩み、のんびり一人旅をしたいと思っても「変なふうに見られるかも」と思いとどまり、カップルが多いイベント時期には「寂しい人だと思われるかも」と、外出することさえ嫌になっていたのです。
「きっとこう思われるだろうな」と世間の評価が気になって、身動きが取れない状態になっていました。
気になる人、気にならない人
その差は?
先ほど、世間体が気になるのは自然なことで、ある意味では仕方のないことだとお伝えしました。
それでもやはり、Sさんのように気になりすぎてしまうのは、辛く苦しいものです。
では、世間体がそこまで気にならない人と、気になりすぎる人の差は何なのでしょうか?
実は、Sさんが気にしていた「毒親育ち」というのもその1つです。
親が世間体を過度に気にしていた人ならば、子どもも世間体を気にするようになります。
子どもにとって家庭は、はじめて触れる小さな社会。家庭内で親が大切にしていたものは、子どもにとっても大切なこととしてインプットされてしまうのです。
例えば「人の価値は学歴で決まる」と親に言われて育てば、学歴で人を見るようになります。
大人になって人の価値は学歴では決まらないと気づいたとしても、心の中に子どもの頃の親が住み着いていて、「ダメだと分かっていても学歴で判断してしまう」と相談に訪れる人もいます。
この場合は、今の自分にどのような親の価値観が影響しているのかを知り、その上で 「その価値観は今の自分を苦しめていないだろうか」と考えることが有効です。
ですが、Sさんの場合はそれほど親の影響は感じられませんでした。