使用終了は利用者の判断で、たとえばパートナーで利用の場合、最後の利用者が亡くなった後は合祀(ごうし)という選択もある。

 北川住職が既にある檀家向けの一般墓とは別に、預骨施設の導入を考えたのは「お墓を持つことの抵抗感を減らしたかったから」という。

「従来型のお墓を持つとなると、まずは永代使用権として場所の権利を買い、そこからさらに墓石をあつらえる。となると軽く100万円は超える。これまでそれだけお金をかけたのは子孫代々使ってほしいという前提があったからです。でも今の時代、そういう買い方じゃなくなっているんだろうなという気がしました。それほど立派なものはいらないけれど、10年、15年くらいは『お墓』を持っていたい。そんな声が近年、檀家さんや僕のお友達からも聞こえてきたんです。そして、やっぱり『空の下で手を合わせたい』という方が一定数おられることも感じたのでこの形となりました」。

 問い合わせは多いという。

使用期限12年だが更新可能
3タイプのレンタル墓

 一見、昔ながらの一般墓だが実はレンタル墓。4年前、境内にそんな「お墓」を造ったのが、群馬県桐生市にある曹洞宗文昌寺の大澤邦裕副住職(44歳)だ。

 写真の「墓石型預骨塔」で2霊安置できる。12年間の使用期限付きだが更新も可能。利用料は志納金からプレート代、開眼供養などの諸費用、墓じまい、最後の永代供養塔(合祀墓)までの改葬費込みでトータル約60万円。同寺には他にも同様の条件で、一人からでも個別区画に入れる「個別型預骨塔」(利用料約30万円)、個別安置ができる集合墓タイプの「集合型預骨塔」(同約20万円)と、全部で3タイプのレンタル墓をそろえる。

群馬県桐生市にある文昌寺のレンタル墓(写真:文昌寺提供)群馬県桐生市にある文昌寺のレンタル墓(写真:文昌寺提供)

 大澤副住職が境内墓地とは別に、これら「預骨塔」の必要性を感じたのは、檀家の状況、それに今後のお寺を考えた上でのことという。