短時間で成果を出している人がいる一方、頑張っているのに成果が出ない人もいる。この違いは何だろう? 経営の最前線で20年以上、成果上げられる人と上げられない人の差を徹底研究してきた人物がいる。東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。「20年に一冊の本」とミリオンセラー会計士に絶賛された『売上最小化、利益最大化の法則』に続き、「やる気に頼らず楽しく続けられる」と話題となっているのがベストセラー『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』だ。【がっちりマンデー!!】SNSで「ニトリ」似鳥会長と「食べチョク」秋元代表から「2022年に読んだオススメ本3選」に選抜され話題となっている。本稿では、本書より一部を抜粋、「最短時間で最大の成果を出す方法」を紹介する。
誰も教えてくれなかった!
《社内人脈資産》構築法
当社では、なるべくリモートワークでも《社内人脈資産》をつくれるようにするために、Zoomで社員同士のコミュニケーションを活性化する工夫をしている。
たとえば、「GOOD&NEW」。
これは24時間以内に起きた「よかったこと(GOOD)」や「新しい発見(NEW)」を一人1分ずつ話して全員で共有し、拍手をする取り組みだ。
組織やチームの活性化、アイスブレイクなどを目的に、アメリカの教育学者ピーター・クライン氏によって開発された手法を現場で活用している。
「GOOD&NEW」は次のように行う。
1 Zoomで3~5人のグループに分かれる
2 誰か一人が1分間話す
3 話し終わったら話し手以外が拍手する
4 次の人が話す
5 全員が話すまで繰り返す
6 最後の人が「今日もよろしくお願いします」と言って終了
「GOOD&NEW」では、仕事以外のプライベートの話をすることが多いので、一回やってみると、同僚に対して「一人の人間」として興味が湧き、互いを仲間として認識し始める。
また、オンラインで親睦会なども行っている。
リモートワークになっても、社内にどんな人がいるかがわかれば、いざ何か起きたときに相談できる。
リモート下で会社が準備しておくこと
リモートワークはマネジメントする側の観点ではとてもラクだ。
成果だけ見ていればいいからだ。
オフィスワークでは「がんばっているのに評価されない」という不満を持つ社員がいて、その都度、上司と話し合いが行われるが、リモートでは「がんばったかどうか」はそもそもわからない。
成果で評価するしかないので、評価という点ではマネジメントは極めてラクになる。
ただ、若手や成果が上がらない人にとって、リモートは厳しい世界だ。
隣の席の人が「ここが間違っているよ」「この資料も見たほうがいいよ」「それはAさんがよく知っているよ」などと逐一教えてくれることはない。
そのうえでプロセスは関係なく成果だけで評価される。
これによりメンタルダウンする人も出てくるだろう。
そのことをよく踏まえ、会社は社内のコミュニケーションを活性化するしくみをきっちり準備しておいたほうがいいだろう。
(本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)