ブレーキの原因を探すために、次のような言葉を口に出してみてください。
●私は、元気でも休んでいい
●私は、遊んでいてもいい
●私は、これ以上頑張らなくてもいい
●私は、遊んでからやるべきことをしてもいい
いかがでしょうか。
これらの言葉を口に出した時にスッキリしたり、「その通りだなぁ」と納得できましたか?
それとも、モヤモヤしたり、「そんなわけがない」と反論したくなったでしょうか?
ブレーキを探すうえで重要なのは、モヤモヤしたり、反論したくなった言葉です。
Mさんの場合は、すべての言葉に対して、反論の気持ちが出てきました。
「そんなんじゃダメだ」「そんなことでは人は認めてくれない」「できる自分でなければ価値はない」という思いがあふれてきたのです。
話を聞くと、Mさんは子どもの頃からずっと、親は「できる自分」しか愛してくれないと感じていました。
努力を認めて
もらえなかった子は…
親が褒めてくれるのは、何かで1位になった時だけ。どれだけ頑張った結果だとしても、1位でないと見向きもしてくれませんでした。
第一志望の高校に落ちた時に、母親が泣きながら言い放った「あなたにはガッカリした」「そんな出来損ないだと思わなかった」という言葉は、今でも時々思い出して苦しくなるのだといいます。
Mさんのように、できる自分しか愛してもらえなかった場合、完全であろうと努力し続けます。
できない自分には価値がない、と思うからです。
休むことや楽しむことを子どもの頃に封じられている場合は、休むことや楽しむことに罪悪感を抱きます。
休んでいる時に、「こんなことをしていていいのか」「ダメな人間になるのでは」と焦りや不安が出やすいです。
結果を残せなかった時にひどく傷ついた経験がある場合には、結果を残すことに何よりもこだわるようになります。
自分が頑張ったかどうかではなく、結果を残せたかどうかだけでジャッジします。
結果を残せなかった時には「頑張った」という過程を肯定できず、結果を残せない自分を責めてしまいがちです。
かつて親がそうしたように、自分自身に厳しく接してしまいます。