SNSで大人気のPoche(ポッシュ)さんは、人間関係、親子問題、アダルトチルドレン(AC)専門のカウンセラーです。そんなPocheさんのもとには日々、さまざまな人たちからの切実な悩める声が寄せられています。
ここではそんなPocheさんの最新刊『悪いのは、あなたじゃない』から再構成してお届けします。
本書では実際のカウンセリング事例の数々をもとに、実は意外なところに存在していた悩みの原因をつきとめ、解決へと導いていくプロセスを紹介しています。
他の人にはなかなか理解してもらえない、相談しにくい悩みを抱えて、すべては自分のせい、と思い込んできた人に、今より少しラクに生きられるようになるヒントを紹介します。

休むのが苦手©Poche

たとえ体を壊しても
何かしていないと落ち着かない…

【 実際の相談事例 】
 先月体調を崩してしまい、会社の産業医からもっと力を抜いて、休む時にはしっかり休むように言われてしまいました。
 そんなこと言われても、ほどほどでいいとか、60%でいいとか、頑張りすぎないでおく……ということができません。
 仕事だけではなく、プライベートもそうなのです。
 休日にも休むのが苦手で、とにかく何かやっていないと落ち着きません。どうやったら休めるようになるのでしょうか?

 相談者Mさんは、休むのが苦手で、とにかく何かやっていないと落ち着かないタイプの人でした。

 体調を崩して会社を休んでいる期間でさえ、「時間を無駄にしたくない。何か今の自分にできることはないだろうか……」と語学の勉強をしていたほどです。
 やりたいことがあるから楽しんでやっているというよりは、「やらなければいけない」という不安や焦りに駆り立てられている様子でした。

【まんが】体を壊しても「休むのが怖い」と感じる人によくある「子どもの頃の褒められ方」の決定的な特徴<心理カウンセラーが教える>©Poche

 休むことが苦手なのがダメ、何がなんでも休まなきゃいけない、ということではありません。

 じっとしているのが苦手で、休んでいるよりも動いているほうが好きだし、楽しいという人もいます。
 自分のやりたいことのために行動しているのであれば、疲れてしまったとしても満足感が得られますから、それはそれでいいのです。

 ですが、相談者Mさんのように、休みたいのに休めない場合は苦労します。
 休みたいという自分の欲求は満たされず、無理やり動き続けたことによるストレスや疲れだけが蓄積されてしまうからです。

あなたにブレーキを
かけているのは何?

 休みたいのになぜか休めないのには、「休んではいけない」という何かしらのブレーキが働いています。
 まずは、このブレーキがなんなのかを探すことから始めましょう。

 多くの場合、ブレーキのきっかけは子どもの頃にあります。