「自力整体」とは、整体施術のプロの技法を自分におこなうメソッドです。現在約15,000名が実践し、鍼灸、整体、ヨガの要素を構成した動きで、痛み、コリ、不定愁訴を解消していきます。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。そのメソッドを紹介したロングセラーの『すごい自力整体』に続き、「もっと知りたい!」の声にお応えして『すぐできる自力整体』が登場! 3分以内でできる「悩み別」最新メソッドや、「驚くほどほぐれる4つのコース(動画つき)」を収録。
本書より一部抜粋・編集し、その中身を紹介しましょう。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)

【整体プロが教える】熟睡できない人はやってみて。ぐっすり眠れる、たった一つの習慣

夜中トイレに行きたくなったり、何度も目が覚めてしまう人へ

 体は睡眠中、尿意を感じて目覚めることのないように、抗利尿ホルモンという尿量調整ホルモンがはたらきます。これは熟睡の状態で分泌されるため、眠りが浅いと尿意で目覚めやすくなります。とくにご高齢の方の夜間頻尿は眠りが浅いためです。

 朝まで目覚めることなく熟睡するには、寝る前に、下半身や骨盤(仙腸関節)まわりをゆるめるとよいでしょう。休息モードの副交感神経がはたらき、朝までぐっすり眠ることができます。

 今回は、『すぐできる自力整体』の中から、寝る前にお布団の上でおこなうと、気持ちよく熟睡できるワーク「下半身の脱力」を紹介しましょう。

朝までぐっすり「下半身の脱力」のワーク

 このワークは熟睡できるほかに、自律神経の乱れを整え更年期の不調の緩和などにも役立ちます。
 画像を見ながらおこなうとわかりやすいでしょう(*画像はすぐできる自力整体より)

 

【整体プロが教える】熟睡できない人はやってみて。ぐっすり眠れる、たった一つの習慣

【手順1】
◆左ふくらはぎを右ひざに乗せ上下にマッサージ。ゆっくりすりすり。

【整体プロが教える】熟睡できない人はやってみて。ぐっすり眠れる、たった一つの習慣

【手順2】
◆左の足を右ももへ左手で左ももを押さえひざを開く。
◆外くるぶしはももの外へ出す。
◆左ももを奥へとぐ~っと押し続ける。

【手順3】
◆脚を天井にのばしタオルで足裏をこする

【手順4】
◆反対側も同様におこなう

【手順5】
◆腹式呼吸

時間に余裕のある時は、『すぐできる自力整体』で紹介している、「あおむけで骨盤調整20分コース」(動画つき)もオススメです。熟睡にたいへん役立ちます。

『すぐできる自力整体』では、この他にも、整体プロの技法を使って、コリや痛み、ゆがみを解消するワークを多数掲載しています(★35分の動画も収録)。

【整体プロが教える】熟睡できない人はやってみて。ぐっすり眠れる、たった一つの習慣矢上 真理恵(やがみ・まりえ)写真左
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見て、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約15,000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。

監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約15,000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗