NFTの取引高が大きく乱高下した1年でした。NOT A HOTELでもホテルに年1泊できる権利をNFT化し販売したところ、約5億円の売り上げがありました。これだけ大きな反響があったことに僕たち自身も驚いていますし、NFTの大きな可能性を感じました。

さまざまな事件をきっかけに年末にかけてNFT取引高が減少したものの、ユーティリティ系のNFTはリアルな体験も含めて、今後伸びるマーケットだと考えています。

──2022年の動きを踏まえて、2023年に個人的に期待している領域、またどういった領域がトレンドになると思いますか?

コロナ禍以降、観光需要が大きく落ち込みましたが、いよいよ来年から復活してくると思います。特にインバウンドは円安で日本経済が恩恵をうける分野ですので大きな期待をしています。それに伴う人材採用や、DX領域に参入するスタートアップも増えてくるはずです。

──市場環境にも大きな変化があり、上場承認を受けた企業が上場を延期したり資金調達がシビアになったりと、スタートアップも大きく影響を受けた1年だったと思います。起業家として事業を運営する中で大変だったことなどあれば教えてください。

資金調達の環境は大きく変わりました。極端に言うと圧倒的に伸びているか、もしくは黒字化してないと調達できない時代になってきたように思います。NOT A HOTEL としても創業のタイミングがあと1年遅かったら、今の事業はできていなかったなと思います。

福島弦 / Sanu代表取締役CEO

──2022年に盛り上がったキーワードは何でしょうか?

新しい資本主義。

──そのキーワードを選んだ理由を教えてください。

まだ、あらゆる意味で、その具体的な定義が明確化されていない中ではあります。一方で、従来の新自由主義的な資本主義に対する歪みに、日本だけではなく、世界が気がつき始めているかと思います。金融経済が実態経済を振り回すほど肥大化してしまう状況により、さまざまな問題が露出しているかと思います。ブロックチェーンという新しいテクノロジーに、金融経済に伴う暗号通貨の投機が乗っかり、暴落が起きるなどがひとつの具体例かと思います。一方で、パタゴニア創業者のイヴォン・シュイナード氏が4300億円を環境NPOに寄付するなど、今の資本市場から一定の距離を置こうとする新たなチャレンジも見え始めているかと思います。

──2022年の動きを踏まえて、2023年に個人的に期待している領域、またどういった領域がトレンドになると思いますか?