新機能では、AIカメラが区画内にいる母豚を自動で見つけ、それぞれの豚の耳に取り付けたタグを検出し、個体を99.7%の精度で特定できる。また、母豚の生殖器の状態をAI技術により分析し、発情しているか否かを判別。98.3%の精度で状態を見極めることができる。

豚の飼い方における課題はもちろん、人がずっと豚の状況を見ていなければならなかった養豚場の見回り作業を自動化することで、負担を軽減することもできる。

「海外でも、ストールに入った豚の管理やRFIDタグを使ったDXツールはありましたが、大がかりな投資をせずにカメラ1台あれば実現するような、コスト面で人に優しく、動物に対しても負荷が少ない仕組みはなかったのではないかと思います」(神林氏)

今の養豚の課題をきちんと見据えなければ、農家自体ももうからない。そこを変えていかなければ、という神林氏。「肉を食べ続けられる世界」を実現するため、データとテクノロジーを活用して、サステナブルな「循環型豚肉経済圏」を目指す。