Playcoは米・シリコンバレーにも拠点を構えている。カーター氏いわく、ゲーム好きは日本好きでもあることが多い。そのため、「Playcoにジョインして日本で働かないか?」と誘うと採用に繋がりやすいと同氏は笑う。
Playcoは世界中のSNSなどのプラットフォームとの連携を目指している。そのため、中国や韓国への進出を目論む上でも、日本に本社機能を置くことは重要なのだとカーター氏はいう。
インスタントプレイゲームはソシャゲを超えられるか
Playcoは設立と資金調達を発表したものの、肝心なゲームに関してはまだ未公開。数タイトルを開発中で、今年中には第1弾が発表される予定だ。詳細は明かされていないが、Playcoの広報担当者は開発中のゲームのイメージを送ってきた。以下がその画像だ。
カーター氏、ウォルドロン氏、大塚氏は、Playcoが成功するには「ヒットタイトルを開発することが最も重要だ」と口を揃える。確かに、筆者はGame Closureが開発に関わったLINE QUICK GAMEのにゃんこ防衛軍などをプレイしてきたが、正直、すぐに飽きてしまっている。インスタントプレイゲームがソシャゲを超えるほどに成長するには、ロングヒットするタイトルを開発することは不可欠だろう。
大塚氏は、怪盗ロワイヤルなどヒット作を開発してきた経験を活かし、イベント性を持たせたり、よりインタラクティブにすることで、インスタントプレイゲームをより完成度の高いものに仕上げていくという。
「一度ヒットゲームが出ると、かつてのグリー、ミクシィ、DeNAのような急成長が期待できます。そして急成長する市場だと投資家も理解しています。勝負をかけるなら大きく出るべき。もたもたしていては競争に負けてしまうので、大規模な資金調達を実施しました」(大塚氏)
シリーズAラウンドには、リード投資家のバックリー氏とSequoia Capital Global Equitiesに加え、Sozo Ventures、Caffeinated Capital、サッカー選手・本田圭佑氏のKSK Angel Fund、孫泰蔵氏のMistletoe Singapore、Digital Garage、俳優Will Smith(ウィル・スミス)氏のDreamers VC、Makers Fundなどの投資家陣が参加した。
「ソシャゲ全盛期のFacebookやmixiの規模を、今のFacebookやLINEと比較すると、10倍くらいの人たちが利用している状況です。テクノロジーも発達してきて、 全世界にモバイルでゲームをプレイしている人たちがいる。日本ではモバイルのソーシャルゲームがヒットしましたが、米国ではソーシャルゲームはPCでプレイされていました。ですが、今はスマホが普及している。(インスタントプレイゲームには)ソーシャルゲームが流行していた当時と比較しても、10〜20倍のポテンシャルがあると思っています。市場の規模は、当時、日本だと数千億円。米国でも同等でした。今回は1桁違うくらいの規模になるのではないかと考えています」(大塚氏)