新しいMacBook Proには集音性能の高いスタジオグレードのマイクと、M1チップに組み込まれている画像処理プロセッサにより画質が向上したFaceTime HDカメラがある。これにより、ビデオ会議環境のグレードアップが図れそうだ。
クリエイティブからオフィスワークまで全方位にユーザーの期待をカバーするMacBook Proの印象を強く打ち出せば、ビジネスパーソンの高機能テレワークツールとして、WindowsノートPCのシェアをさらに奪っていくかもしれない。
また、新しいMacBookシリーズはともにM1を搭載したことで、内蔵バッテリーによる連続駆動時間が向上。MacBook Airはインターネットブラウジングが最大15時間、ビデオ再生が最大18時間。MacBook Proはインターネットブラウジングが最大17時間、ビデオ再生が最大20時間と、それぞれのシリーズ史上最も長い駆動時間を実現している。
据え置き型のMac miniもデザインを変えず、M1搭載による処理パフォーマンスの向上を実現した。Mac miniはIntel製のSoCを搭載する上位機を引き続きラインナップに残して併売する。MacBook Proも同様に13インチモデルの一部と、16インチモデルがIntel製SoCの搭載を継続する。
M1を搭載する新製品の中で、Mac miniのエントリーモデルは価格が1万円ほど安い7万2800円(税別)からとなっているが、他のMacBookシリーズについては1世代前のモデルから販売価格を据え置いたことから、いずれも販売価格が引き続き10万円を超えている。価格はそれぞれ、MacBook Airが10万4800円(税別)、MacBook Proが13万4800円(税別)だ。
とはいえ、M1を搭載したことでMacBookシリーズ処理性能と電力効率が向上しているので、俯瞰すればコストパフォーマンスが良くなったと受け止めることもできる。
iOS/iPadOSとの連携を意識した新macOS「BigSur」も始動
Appleは今後、約2年をかけて自社製のAppleシリコンへの移行を進めていくと宣言している。Macのラインナップにはディスプレイ一体型のデスクトップPCであるiMacシリーズや最高峰のMac Proもある。これらの機種も来年はM1への切り替えが進むことになる。
Appleシリコンの開発と製造がさらに軌道に乗れば、次世代のMシリーズのSoCを搭載するMacBookにはより薄く・小さく、さらに安価なラインナップも加わるのだろうか。Macユーザーである筆者も大きな期待を寄せるところだ。