『いますぐ妻を社長にしなさい』(サンマーク出版)などの著書のあるビジネス書作家・坂下仁氏の新刊『やりたいことが絶対見つかる神ふせん』(ダイヤモンド社)が話題を集めている。精神科医で、『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)などのベストセラーを持つ樺沢紫苑氏も、『神ふせん』を読んだ感想をXでポスト。今回はそんな縁で、対談が実現。それぞれのアウトプット術に対するこだわりや、思考を言語化することによる効果、幸せになるためのメカニズムなど、話は多岐に渡った。前後編に分けてお届けする。(取材・文/平行男)

シールを楽しんだ幼少期と同じ。
ふせんを貼ると脳内物質が出る

――樺沢さんが坂下さんの『神ふせん』を読んだきっかけは?

「ふせん」のドーパミン分泌効果に注目。楽しみながら手を動かすことがアウトプットのカギ!樺沢紫苑(かばさわ・しおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。月に20冊以上の読書を30年以上継続している読書家。そのユニークな読書術を紹介した『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)は、15万部のベストセラーに。その他、『脳を最適化すれば能力は2倍になる』(文響社)、『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)などがある。新刊「精神科医が教える 幸せの授業」が発売中。

樺沢紫苑(以下、樺沢) 坂下さんとは10年ほど前から知り合いで、献本していただいたので読みました。私のところには月に10~15冊、いろいろな方から本が送られてきます。その中から興味のあるものは読むようにしています。また、自分でも月に10冊くらい本を買います。そして読んだら必ずXなどにアウトプットします。

坂下仁(以下、坂下) では年間200、300冊は読んでいるんですね!

樺沢 そうです。でも詳しく読む本もあれば、目を通すだけの本もあります。読む深さはいろいろですね。私が興味のある心理学、健康、睡眠、運動、食事などジャンルの本はなるべく読んでいます。ビジネス書は興味あるものだけ。良い本であればアウトプットも詳細になります。

坂下 『神ふせん』は詳しく感想を書いていただいて良かったです。

樺沢 私が『アウトプット大全』で書いたように、情報はインプットしただけでは役に立ちません。インプットしたら必ずアウトプットする。そしてアウトプットの結果をフィードバックする。このサイクルを回すことが自己成長につながります。

 アウトプットには「話す」「書く」「行動する」の3種類があり、「書く」にもいろいろな手法がある中で、私の場合はカードを使っています。100円ショップで売っている「情報カード」という125mm×75mmのカードです。この束を机の周りなどいろいろなところに置いておき、メモやアイデア、ToDoを書き留めたり、情報を整理したりするのに使っています。また、ノートも併用しています。このあたりの具体的な方法は『アウトプット大全』で説明しました。

「ふせん」を使うとどんなアウトプットができるかなと興味を引かれ、坂下さんの本を読みました。結論から言うと、私のアウトプット法とだいぶ近かった。ただカードとふせんが異なるのは、ペタッと貼り付けられること。これは作業していて楽しいですよね。新たな気づきでした。

坂下 誰しも幼少期に、シールをペタッと貼って楽しんだ感覚はあると思います。ふせんもそれに近いものがあって、スーッと1枚剥がしてペタッと貼るという作業には快感があるんです。子どもがシール好きなのは、達成感が得られるからっていうふうに言われていますよね?

樺沢 そうです。プチ達成感が得られると、幸福感やモチベーションUPにつながるドーパミンという脳内物質が出ますふせんは楽しく脳を活性化させられるツールといえます。

坂下 アウトプットが楽しいということはすごく重要ですね。